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ALL WILL BE ONO.

GP静岡スタンダードTop8!!棚橋雅康と小林友哉の「BGミッドレンジができるまで」

みなさんこんにちは!Onogamesです。

年末に差し掛かり急に寒くなってまいりました。風邪をひかないよう、体調管理には十分気を付けたいですね。

 

さて、先日行われました日本初のダブルGPことGP静岡スタンダードの部でOnogamesの棚橋雅康さんが見事Top8の栄光を手にしました

 

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Onogamesのブログを立ち上げ記事を公開させていただいてからというもの、棚橋さんはGPサイドイベントやRPTQの記事を何度も投稿して下さっております。そしてついにGPの記事を棚橋さんにお願いできるのかと、いつも通り打診いたしました所、「調整を共にしたこばゆい(小林友哉さん)も一緒に良い?」との事でしたので今回は対談記事の形を取らせていただく事となりました。

 

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棚橋さんと小林さんは直近のPTラヴニカのギルドへ参加されています。その頃から二人で調整をしていたそうです。

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PTラヴニカのギルドに参加したOnogamesの4人

対談記事は他の大手チーム等ではごくごく一般的な方法かと思われますが、やってみると意外と難しく、私も良い経験をさせて頂くことが出来ました。

これを機に、勝ってはいるけど記事を書くのは、、、、。というメンバーにもこの方法を応用させて行けたらなと思います。

 

長くなりましたが、棚橋さんと小林さんの対談記事をお楽しみください!

 

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   はじめに

 

Ono「棚さんおめでとうございます。いや、本当にめでたいですわ。こばゆいもお疲れ」

棚橋「いえいえ、ありがとうございます。運よく勝てました」

小林「お疲れ様でございます」

Ono「それでは早速はじめましょうか」

棚橋「やぶさか」

 

   二人がBGを選択した理由と調整を共にした理由を教えてください。

 

棚橋「チームシールドだったGP名古屋終了後から権利を持ってたPTラヴニカのギルドの調整を始めたんだけど、確か最初はエスパーコンを使ってたのかな。BGにぼこぼこのぼこにされて自分も使った感じ。プレイスタイルにも合ってたしそのまま継続して調整した。こばゆいも同じPTの権利を持っていたので、話を聞いてみたらBGを使いたいと言っていたので一緒に調整をしたんだと思う」

 

小林「自分は実はデッキ選びは適当で、いつも良さそうなデッキを使用しています。トップメタにこだわりはないです。しばらく使用していた緑単系が駄目だったので、BGをいじろうとしていた時にたまたま棚さんから連絡がありました。棚さんは良く勝たれているし、渡りに船だと思い乗り込みました」

 

小林「もっというと、GP名古屋の時にはエスパーのリスト直ぐに送るねと言われていたのに、しばらく音沙汰がなく。BGのリストがいきなり送られてきてビックリしました」

 

棚橋「GP帰りの夜行バス待ちのMOでBGにボコられたんだよ笑」

  

Ono「Onogamesはデッキを調整する能力が高い人が多くて、結果を出しても個人での調整が多いですよね。モダンの齋藤さんとか。そうでなければキハラワークスをシェアするとか。棚さんも一人で調整するイメージが強いです。ただそうでない人ももちろんいるので、これを機会にチームで調整するのが少しずつ浸透していけばいいなと思っています。調整の方法も学べますしね」

 

棚橋「うん。今回は旨くはまったと思うからまたできたらいいね」

 

   PTまでのデッキの調整記録記憶に残ってる出来事等はありますか?

 

小林「最初はラノエル型だったんですよ」

 

棚橋「入ってたっけ?」

 

小林「えっ?ラノエル、 真夜中の死神 型でしたよ。なんなら1/3のマナクリ(僧帽地帯のドルイド)も入ってましたよ」

 

棚橋「地底王国のリッチはまだいなかったよね?」

 

小林「破滅を囁くものも試してないない頃ですね」

 

棚橋「そうそう。5マナの重いところを試そうってなった所で、俺がリッチ、こばゆいがデーモンを試したんだよね」

 

小林「そうでしたね。僕がデーモンを試して、採用を見送りました

 

Ono「なんで?」

 

小林同型の負けの起点になるのからですね。強い場面も多いのですが、下振れがすごいと感じました」

 

棚橋「その頃は環境にBGばっかりで、6マナのブラスカまで入ってたから顕著だったよね。あ......考えてみたらそこからデーモン試してなくね?」

 

小林「......確かに。完全に脳死ですね」

 

   棚橋さんのデッキテクにも乗っていた地底王国リッチがの名前が出てきましたね。定着までの流れを教えてください。

 

mtg-jp.com

 

棚橋「さっきの流れで10月の下旬辺りに頃にリッチを使い始めて、感触が良かったからこばゆいに勧めた」

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小林「デーモンが本当に弱かったのですんなり受け入れられましたね。使ってみたらただただ強くて、リッチをうまくいなせるカードが同じマナ域にしかなかったのでテンポを取られにくいのがすごくデッキに合ってると感じたのがその時の感想です」

 

Ono「話膨らませようと思ったんですけど、試した頃から強くて、そのまま定着したって事ですか?」

 

棚橋「まあそうちゃそうだね。あまりにも強くてみんな気づいてるだろうと思ってMOの練習中とかPTでもケアして動いていたんだけど、GP静岡終わってまだ出された事無いんだよね(笑)こばゆいもある?」

 

小林僕もまだないです(笑)一応、リッチの役割が増えた事はありました。僕たち、探知の塔を探すのにエルフの再生者を採用していたのですが、流石に弱すぎてカードじゃないな、外そうとなった所で探知の塔を探すカードとしての役割を得ました」

 

棚橋「まあ、ヴィヴィアン・リーで探せるんだけどね」

 

Ono「なるほど。探知の塔といえば、2人とも結構早い段階でこのカードに気づいていたんですね。俺は今日インタビューの予習のためにBGの勉強した際に知りました」

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小林神決定戦の結果を受けて、ラノエルを使わないリストを検討し始めました。ラノエルを使用しなければ無色土地を入れられないか?となって。最初は廃墟の地を試しました。主に軍団の上陸をメタっての採用です。そのときに棚さんから探知の塔強いよって話が来て。試したらバグ強かったです。その時はまだ白単が善意の騎士を採用していて、それがBGに結構強かったんですけど。起動して喪神打ったら普通に除去れてでビビりました」

 

   PTのデッキには最近あまり見かけなくなった《秘宝探究者、ヴラスカ》が採用されていますね。

 

小林「その件なんですが、秘宝探究者、ヴラスカと殺戮の暴君どっち使うか問題はみんな通っていると思うのだけれど、僕らもちゃんと通りました

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棚橋「てか、こばゆい6マナヴラスカ好きすぎだろ」


小林「あの節はすんませんでした!実は、僕が情で6マナヴラスカを押してしまったせいでデッキに1枚残った形になっています」


棚橋同型でしか強くないんだよね。青にはカウンターされるし、早いデッキには間に合わないしね。殺戮の暴君はアベレージが高くてどのデッキにもそれなりの仕事するからね」

 

 

   PTの感想や反省などの話をお願いします。

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小林「なぜかMOCSの結果を2人ともしっかり見ていなくて今は一般的になった型の白単を知りませんでした。PTで初めて会いました

 

棚橋「うんそう」


小林「その時、白単はいろんな形があったのでそのうちのどれかがたまたま勝ったんだろうくらいにしか思っていませんでしたね」


棚橋「それがあそこまで流行るとは......PTで勝ちまくってたしね」


小林「僕は一度も踏みませんでしたけど、1R目にリッチがアダントの尖兵を止められないと棚さんから聞いて終わったと思いました」


棚橋「その時リッチ2枚入ってたからね。毎回サイドアウトだよ。2日間で4回あたったよ」

 

小林「ただ、PTでもそこそこ勝っていた、今の型のイゼットドレイクには勝てるように調整していたので、そこにはしっかり勝てたのでその部分は良かったと思う。BGはイゼットに弱いという評判を覆せたと思います。格上プレイヤーのイゼットドレイクにも何回か勝てているのでデッキは狙い通りではありました」

 

Ono「ここでの反省点がGP静岡でのデッキにつながったと。良い記事になりそうですね」

   

棚橋「そうそう。PT終了後すぐに、GP静岡までの話をこばゆいとしたんだよね」


小林「1週間後にまた電話するわと聞いていたんですけど、結局2週間後まで電話来なくてどうなることかと思いました。僕はその間PTで休みすぎた影響で仕事にやられて何もできていなかったんで何も言えないですけれども」


棚橋「白単を意識した形をずっと調整していたんだけど、そうしたら他に勝てなくて3-2を連打してた。そのせいで連絡が遅れたんだよね。ごめん。まぁその間に世間も白単を意識してBGの研究が全体的に進んできたよね」


小林「そうですね。BGが復権したんですよね」


棚橋「そしたら白単が少なくなってきて、PTで使ったようなイゼットやBGに強い型で勝てるようになってきてたんだよね」


小林「BGが同型に勝つためにラノエル型が増えて来たんですけど、探知の塔のほうが強いと感じてPTと同じ形を使い続けました。同型のラノエルは間違いなく強いので探知の塔との併用も試したんですけど、最後まで形になりませんでした」

 

 Ono(特になにもしてないってこと?)

 

   PTとGP静岡のデッキの相違点について詳しく丁寧にお願いします。

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棚橋PTは死神がサイドだったよね?」


小林「そうですね。フェニックスがトップメタだと思っていたのでBG用の死神はサイドでしたね」


棚橋「そうそう。BG増えてきたからメインに戻したんだよ」


小林「あとはメインデッキを軽くしました


棚橋「6マナブラスカをクビにして暴君だけになったよね」


小林「......最終的な形は棚さんから送られてきた今のリストなんですけど、その時僕は3-2連打していたので素直に受け入れました。細かい話は棚さんに聞いてください」


棚橋「ラノエル型の速度についていくために、チュパカブラや喪心を増やしてテンポで負けないようにしてあるのが1番の変更点かな?ラノエルに単体除去を当てていくととこっちのリストの方が土地が多く入っている分、探検によるアドバンテージが稼げるんだよ」

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小林「序盤強いラノエルも終盤引き合いになると弱いですからね。盤面をイーブンにしたらこっちが勝つことの方が圧倒的に多いんです」


棚橋「まぁ、1ターン目ラノエル、2ターン目翡翠光のレインジャーされると普通に負けるんだけどね」

 

小林「この動きされてもラノエルに単体除去打つんですけどね。同型は五分というところでしょうか」

 

Ono「分かりやすい説明ありがとうございます。少し感動しました。このデッキのコンセプトというか、強い部分ってどういうところなんでしょうか?

 

棚橋イゼットドレイクとジェスカイパルンには有利だね。QFで負けたけど......」

 

小林「そのデッキと当たったときはラノエル型の10倍強いですね」

 

棚橋「デッキのコンセプトとしてどのデッキにも戦えるように作ったつもりだから、そこも押したいかな」

 

   デッキテクにも取り上げられていた。テジマクとアルマサウルスの話も聞かせてください。

 

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Ono「俺こういうの好きなんだよね。こばゆいのつぶやきもすごく良かった」

 

 

小林テジマクがサイド後白アグロ相手に暴君と入れ替えられて、かつBGに強いカードとして紹介したのが事実です。、、、、試してはいませんけど

 

棚橋「メタが一周回ってテジマクが強いとしか言ってないじゃん。その話そのときにしてくれたらいいのに」


小林「一周回って白単が増えたってことですよー棚さーん」

 

棚橋「いうてテジマク白単に強くないじゃん。俺入れてないし」

 

小林「えぇ??そうなんですか!?」

 

棚橋「そういうとこだよ。トカートリの儀杖兵出されると何もしないじゃん」


Ono「......アルマサウルスはどうでしたか?」

 

小林「棚さんのデッキ75枚に煤の儀式が2枚入っていたのですが。煤の儀式は青単にしか強くない上に青単が減っていて、かつ白単相手には勝ち筋の野茂み歩きが流れてしまうんですね。2枚入れたくなかったので代わりに盤面を受け止める能力に長けているアルマサウルスを推薦しました試してはいませんけど


棚橋「だろうね」


小林「脳内で調整したカードを棚さんが試してくれました」

 

棚橋「そこら編はデックテクにも書いてあるとおりだよね」


小林「そうですね。2人で調整することに意味があるんですよ

 

棚橋「こばゆいが言っちゃあかんやつやん」

 

   棚橋さんはQF没、小林さんは11-4と2人ともかなり勝っていますね。その中で記憶に残ったエピソードを教えてください。

 

棚橋「初日にターボフォグと当たって、リッチを出してドローするんだけど脅迫とヴラスカの侮辱が同時にめくれることが何回かあってリッチってカード糞だなって思ったマッチが記憶にあるかな。結局勝ったから良かったけど、リッチのせいでライブラリーアウトしかけた。普段恩恵に預かっている能力が足を引っ張ったのは新鮮ではあったね。ちょっとヒヤッとした」

 

小林「初日6ラウンド目のRGサルカンの封印破りと当たった話ししていいすか?」

 

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Ono「もちろん」

 

小林BGのいいところとしてローグに強いという部分があると思うんですけど。2ターン目に殺戮の暴君見せながら恐竜ランパン。3ターン目サルカンの封印破りから5ターン目殺戮の暴君で探検クリーチャー全部流されて負けるって体験をしました。ちゃんとマッチも落としています」


棚橋絶対王者じゃないってことだね。BGも」

 

小林「そのマッチをたまたまチームメイトのソロくんが見ていて、「あのデッキBGを殺す顔をしていたね」って言われたのをよく覚えています」

 

   ありがとうございました。反省点や改善点はファイナルズ優勝した時にでも記事でまた書いていただけたら幸いです。最後になにかあればお願いいたします。

 

棚橋「初めて複数人での調整をしましたが、自分だけでは気づけないことに気づけたり、単純に試行回数が増えたりと本当にいい感触でした。もし、環境が整っているのであれば、おすすめです。はじめの頃はお互いがデッキを投げ合うだけでしたが、それにはあまり意味がありませんでした。目的と役割を決めて調整を始めると本当にいいところばかりで、そこを意識するのが大切かなと思います

 

小林「脳が単純に2つに増えますからね。うまく機能すると爆アドですよね。後は......75枚同じなのにかかわらず、ずっと棚さんより悪い成績でGPを走り続けていました。なんて言えばいいかわからないんですけど、棚さんが勝ってるのだから俺も勝たないとな。と自分を鼓舞できました調整段階でもデッキ構築だけでなく、プレイングに対する気付きもありましたね」

 

長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。

棚さんとこばゆいの益々の活躍に期待します。

それでは、週末のファイナルズでお会いしましょう!

 

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バンコクのMTGショップオーナーShanin Paisalachpongの「Organizing Farewell Party for WMC Thai Team」

みなさんこんにちは!Onogamesです。昨晩からWMCが開催されております。国別の代表が集まる大会は本当に盛り上がりますね。日本チームの活躍に期待しております。

がんばれ日本!

 

さて、今回の記事はそんなWMCに関連する記事となっております。

投稿者はお馴染みのバンコクMTGショップオーナーのシャニンさんです。

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過去記事

バンコクのMTGショップオーナーShanin Paisalachpongの「Glimpse of MtG Life in Bangkok」 - Onogames

バンコクのMTGショップオーナーShanin Paisalachpongの「Q&A and another Q」 - Onogames

バンコクのMTGショップオーナーShanin Paisalachpongの「Organizing Nationals Thailand 2018」 - Onogames

いつもと違い、短めの記事となっておりますが、日本に比べると小さいタイのMTGコミュニティならではの暖かさを感じる内容となっております。

それではシャニンさんの記事をお楽しみください。

 

あいさつ

皆さんこんにちは!シャニンです!
長い時間記事の投稿が出来ておりませんでした。申し訳ございません。仕事がとても忙しく、なかなか時間を作ることが出来ませんでした。今回の記事はとても短いものとなっておりますが、楽しんでいただけましたら幸いです。

 

はじめに
数年前にWMCQが導入されて以来、WMCQを運営する3つのタイのカードショップが集まり、 "Farewell Party"というMTGのイベントを開催しております。

 

1. WMCQが終わったことを祝うカジュアルでありパーティーの様なMTGイベント。
2.イベントの利益はWMCのタイ代表チームへ渡される。

 

代表チームへ渡される金額はそれほど多いわけではありませんが、プレイヤーやショップが一丸となり代表チームを応援していることを形として示す良い機会となります。
サッカーや他の種目でもいえることですが、皆がそれぞれの代表チームを応援している時の統一感はとても気持ちのいいものです。

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このイベントは5年目を迎え、今年は私がホストを務める年でした。

 

Farewell Part


11月25日に"Farewell Party"は開催されました。参加希望者がそれなりにいることを受けて、PPTQと組み合わせることとしました。参加者は53人。

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"Farewell Party"と銘打っておりますので、ただのPPTQで終わらせるわけにはいきません。私はいつも同様、このイベントをもっと魅力的にするため、創造性をフルに働かせることとしました。

 

ミニゲーム


"Market Guru Game"ミニゲームをイベントの途中で行いました。
プレイヤー同士でカードの価格を推測し合い、より近い方が勝ちという単純なゲームです。最後に残った勝者にはModern Masters 2017のパックが配られました。
PPTQに参加するようなプレイヤーは競技志向が強い傾向にあるので、正直なところ、このミニゲームに参加していただけるか少し不安でした。幸いにも、人々はこのミニゲームに興味を持ち、楽しんでいただけました。参加者はユニークなカードや古いカードの価格に一喜一憂していました。

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反省点もあります、PPTQのサイドイベント向きではなかったというところです。レンタルしたモールの閉鎖時間までにPPTQの最終ラウンドを終わらせなければいけません。そのため、あまり時間的な余裕がありませんでした。ただし、このミニゲームは大成功でしたので、将来的にチャンスがあれば、もう一度チャレンジしたいと考えています。

 

チャリティーオークション

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私たちが規格した2つ目のサイドイベントはオークションです。私は個人のコレクションより福袋を3つ作成しました。これらの福袋には日本のMTG展で配られた「セラの天使」、「カラデシュ・マスターピース」や「Spell Book Jace」など、なかなか手に入りにくいレアなアイテムが入っています。これらの福袋は合計4000バーツ(12000円くらい)で落札されました。このオークションの売り上げも全てタイ代表へ手渡されました。

 

PPTQ結果


私はしばしば日本のメタゲームを追いかけていますが、最近のタイのメタゲームは日本の物と非常によく似ていると感じています。

 

Top8
ジェスカイコントロール 3人
イゼットドレイク 2人
ゴルガリミッドレンジ 2人
ボロスアグロ 1人
セレズニアアグロ 1人

 

終戦はジェスカイコントロールvsボロスアグロでした。PPTQの最終戦とは思えないような柔らかい空気の中での対戦でした。

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ファイナリストの両者は同じ店で共に遊びお互いを良く知っていたからです。最終的にボロスアグロが複数のクラリオンを超える事が出来ないままジェスカイコントロールの優勝となりました。このイベントでも。”คนไทยหัวใจคอนโทรล“(Kon Thai Huajai Control)意味は「Thai Player-Control at Heart」
は依然として真実であることがはっきりと分かりました(笑)

 

Farewell Part総括

途中でミニゲームとオークションがあったため、全てが完了する頃には20:30となってしまいました。 それにもかかわらず、多くのプレイヤーが会場に残ってくださいました。楽しくカジュアルなイベントであれたと嬉しく思います。タイ代表チームに合計7,500バーツ(約22,000円)を渡すことが出来ました。それはあまりにも多くない金額と思われるかもしれません、実際に彼らの旅費はまったくカバーできていません(笑)ただ、例年少しずつこの金額は増えてきていました。プレイヤーが代表を直接的に応援できる機会が浸透してきた中でWMCが終了してしまうのは少し寂しく感じます。
少なくとも彼らはバルセロナでこのお金を使って気兼ねなくおいしい料理を楽しめると冗談を言っていました。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

 

短くなってしまいましたが、これで本記事は最後です。ここまで読んでいただきありがとうございました。忙しい忙しいとばかりで申し訳ありません。来月L2ジャッジの試験を受験しますので、念入りに時間を取りたいのです。
次回こそは、「バンコク旅行でなにをすべきか」といった内容の記事を書かせていただきたいと思います。私は長く開催されなかったGPバンコクの再開が決定した事実に非常に興奮しております。タイのコミュニティの全員が来年のその日を心待ちにしております。日本の皆様ともこの興奮を共有したく有意義な記事をもってまたここへ投稿したいと考えております。


最後にタイ代表チームを軽く紹介してこの記事を終えたいと思います。

 

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Thirawat Chaocarindr 1枚目 ※HareruyaHopes所属
Teerawaish Kotesiri 2枚目右
Aekarash Sorakup 2枚目左

 

もし何かございましたら気兼ねなくご連絡ください!それではまたお会いしましょう!
Shanin Paisalachpong
Facebook: https://www.facebook.com/bugong (Shanin Draft Paisalachpong)
Twitter: @losaire
Email: shanin.paisal@gmail.com

 

海外モダンフリークに大人気!?齋藤鷹也の「第2回 モダン環境を受けきれ!」

こんにちは!onogames齋藤です。お久しぶりです。

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先日、WUミッドレンジの翻訳記事が投稿されましたね。WUミッドレツジへの愛が伝わってくる内容でしたが、デッキのキーカードである《修復の天使》は僕も大好きなカードです。強くて美しくて使っていて楽しい!もうデッキ名も「WU Angel」でいい気がしています。

 

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その記事の中で僕が使っていたデッキも取り上げてもらいました。そこで今回は、僕のデッキの最新版についての記事を書かせて頂きました。まだまだ思考中な部分もありますが、サイドプランなども参考にしてもらえれば幸いです。

 

第1回記事

onogames.hatenablog.com

 

 

 

WU Angel

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メインボード

2 平地

6 島

4 溢れかえる岸辺

4 天界の列柱

2 神聖なる泉

2 氷河の城砦

4 廃墟の地

1 魂の洞窟

 

4 前兆の壁

4 瞬唱の魔道士

2 ヴェンディリオン三人衆

4 修復の天使

 

4 流刑への道

4 選択

1 血清の幻視

2 呪文嵌め

2 否認

1 マナ漏出

1 神聖なる協力

1 勾留の宝球

2 残骸の漂着

3 謎めいた命令

 

サイドボード

2 黎明をもたらす者、ライラ

2 激変の機械巨人

4 安らかなる眠り

1 天界の粛清

2 払拭

2 儀礼的拒否

2 軽蔑的な一撃

  

今、構築のテーマに掲げているのは、「一貫してインスタントタイミングでの妨害とクロック展開を行う」という事です。特にサイド後、より精度の高いクロックパーミッションとして立ち回り、コンボとコントロールへの相性を改善したいという狙いがあります。その為、3マナ以上でメインフェイズにしか使えないカードは、なるべくメインボードに入れないようにしています。

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具体的には《瞬唱の魔道士》を4枚にして、その為の軽いスペルを増やしました。《瞬唱の魔道士》はマッチアップごとに役割を変えられる器用なカードで、対コンボ・コントロール戦ではカウンターの数を水増ししてくれます。《瞬唱の魔道士》を4枚にする事で、《修復の天使》をより強く使えるようにもなりました。

 

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その流れで採用した《神聖なる協力》は、序盤から使える5枚目の除去であり、火力トップから身を守りたい時や呪禁対策など、かゆいところに手の届くカードです。エディクトしつつ《修復の天使》をアンタップしてブロックさせたり、稀に相手を回復されて《死の影》2体を落とせたりすることもあります。(《通りの悪霊》などでかわされる場合もあるので狙い過ぎは禁物ですが)

 

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逆に不採用となってしまったのは《台所の嫌がらせ屋》です。《修復の天使》との組み合わせは、アグロとミッドレンジへ鉄板の組み合わせでしたが、対スピリット戦では飛行を持たないクリーチャーに3マナ払う事はできませんし、コンボやトロンにはほぼバニラです。《台所の嫌がらせ屋》は今は受けの狭いカードです。

 

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また《精神を刻む者、ジェイス》も不採用となっています。構築のテーマにも反していますし、《瞬唱の魔道士》と《修復の天使》に関連するカードの方を優先して採用し、理想とする動きの再現率を上げています。しかし《ドミナリアの英雄、テフェリー》はデッキの動きと噛み合うので検討すべきだと感じています。

 

Friesさんの記事にも詳しく解説があるので、ぜひそちらも読んでみて下さい。

 

補足で少し解説させてもらうと、1枚だけ入った《魂の洞窟》はサイド後に《激変の機械巨人》をスピリット相手にねじ込む狙いもあります。スピリットがカウンターを3枚程度インしてくる中で、毎回《ヴェンディリオン三人衆》で安全確認をしたり、《修復の天使》で揺さぶりをかけられるとは限りませんからね。

 

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サイドの《黎明をもたらす者、ライラ》はこのデッキでは別格の強さです。《修復の天使》が《賛美されし天使》に変わるインパクトは凄まじいです。

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《修復の天使》がいきなり絆魂を持つので、《黎明をもたらす者、ライラ》が速攻で殴るような感覚で一瞬でダメージレースをひっくり返してくれます。

 

 

 

 

サイドボードプランについて

  

アグロには単に除去を増やして生き延びる(ゲームを長引かせる)のではなく、勝ちに繋がるフィニッシャーを追加します。アドバンテージを細かく稼ぎながら盤面を捌き、フィニッシャーまで持っていくプランです。

 

また、コンボには専用の対策カードを取るのではなく、クロックパーミッションに徹する為にカウンターを追加するようにしています。

 

例えばトロンには《石のような静寂》や《減衰球》が有効ですが、割られて負けてしまう事もあります。こういった置物は相手にとって想定内な為です。またこれらのカードは後手の時に間に合わなかったり、《忘却石》でクロックごとまとめて流されたりと裏目もあります。速くはないこのデッキでは、せっかく動きを縛っても相手に対応する時間も与えてしまいますしね。

 

しかし、こちらのプランが一貫したクロックパーミッションならばそういった裏目はありません。カウンター10枚に《瞬唱の魔道士》4枚、それを《ヴェンディリオン三人衆》と《修復の天使》が後押しするのです。メインボードに瞬速持ちを増やした為、スムーズにプランが変更できます。

 

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このようにサイド後のゲームプランありきでメインボードを構築し直しています。今回は《瞬唱の魔道士》を増やすことで、アグロへの耐性を保ったまま、クロックパーミッションプランの完成度を高める事ができました。この変更により、サイドカードを引けなくて負け、あるいはサイドカードが有効に機能しなかった、という状況になりにくいでのです。

 

僕がトーナメントに出始めた頃、サイドボードと言えば「苦手なデッキに効くカード」の事でした。「あのデッキは苦手だからサイドボードに対策をいっぱい入れよう」とか、「サイドカードを引けなかったから負けた」という考えに終始する事が多かったです。確かにそれらは全てが間違えではなく、実際このデッキでも対ドレッジは《安らかなる眠り》頼みです。

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(余談ですが対ドレッジは《安らかなる眠り》を守る為に《払拭》も必ずインしましょう)

 

WUはハンデスランデスで相手がしたい事をさせないのではなく、したい事をされた上でそれに対応するカラーです。様々なデッキが存在するモダンでは、受けの広いカードを選んで構築をする事は重要です。しかしサイドボーディングを含めて受けの広い戦略を取る事も重要だというのが最近の気づきです。そしてこのデッキは、ボードコントロールとクロックパーミッション、2つの戦略で環境の攻略に挑んでいるのです。

 

 

 終わりに

ということで今回は、苦手なデッキへのサイドボードにだけ焦点を当てるのではなく、サイドプランを確立し必要ならメインボードの構成ごと変える、といったミクロだった視点をマクロな視点に変えてみたという内容でした。少しでもみなさんのモダン攻略の手助けになれば幸いです。もしなにか質問があればできるだけお答えしますので、僕のTwitterへお願いします。

 

ここまで読んでくれてありがとうございました!それでは、どこかのモダンの大会かマジックオンラインでお会いしましょう!

 

齋藤鷹也

神ヴィンテージTop8!!鈴池史康の「ヴィンテージ神挑戦者決定戦レポート」

みなさんこんにちは。Onogamesです。
今回の投稿はHareruyaHopesの鈴池君による、ヴィンテージの記事となっております。彼もまた有名ではございますが、簡単に紹介させていただきます。
鈴池史康(通称スズイケ)

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鈴池君は皆さんご存知HareruyaHopes所属のブロンズレベルプロプレイヤーです。驚くほど顔が広く、数多くのコミュニティに属しています。金曜日にOnogamesの仲間と鈴池君と飲み。土曜日にレガシー勢と鈴池君と飲み。日曜日はまた違ったメンバーと鈴池君と飲むなんてことが頻発します。※すべて鈴池企画
人当たりが良く、気遣いが出来る性格の彼が多くの人に好かれているのは納得ですね
また、彼はブロンズレベルプロプレイヤーであり、MTGの実力も確かな物です。スタンダード、モダン、レガシー、ヴィンテージとすべての主要フォーマットで結果を残しています。マイナーフォーマットの造詣も深く、彼が遊んでいないフォーマットはたぶんありません。彼がトーナメントに持ち込む謎のファンデッキや個性的なチューニングが施されたデッキにいつもわくわくさせられています。※それで結果を出すのが彼の凄いところです
 
今回の記事ですが、なかなか珍しいヴィンテージの記事となっております。知らない環境で、とても新鮮な気持ちで編集が出来ました。皆様にも感じていただけましたら幸いです。
 
それでは鈴池君の記事をお楽しみください。
 
 
【1】最初の噴火/The First Eruption

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はじめましてこんにちは。HareruyaHopesのブロンズレベルプロプレイヤー鈴池 史康(すずいけ ふみやす)と申します。
レガシーばかりやっていたカジュアルおじさんなはずが気がついたらグラインダーへ。

今回のフォーマットはヴィンテージです。
馴染みのないフォーマットの対戦レポと調整録について書いていこうと思います。
よろしくお願い致します。

 

【2】熟慮/Think Twice

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年に数回しか遊ぶ機会がなく、大会でるときは適当なデッキをコピーして出ていたヴィンテージフォーマットですが今回は2週間ほど時間が取れたため1からデッキを考えてみることに。


晴れる屋に登録されているデッキリストのメタゲーム上位を覗くと

・ジェイスコントロール
エスパーコントロール(メンター)
・茶単
・発掘
・サバイバル
ドルイドの誓い

だいたい6アーキタイプです。

この中から使われているカウンターに注目してみました。

・意思の力
・狼狽の嵐
・紅蓮破
・精神的つまづき

このフォーマットにはカウンターしたいインスタントソーサリー(特にAncestral RecallTime Walk)が多いため、ほぼ確実にカウンターできる狼狽の嵐がメインから採用されていることが多いです。
確定カウンターがほぼ意思の力しか採用されていません。採用されていても数枚のマナ吸収です。
この内容であれば、青くないエンチャントであるドルイドの誓いが通りやすそうに見えます。

ここで気付き。

・インスタント ソーサリー以外
・青くないカード
・1マナではない

上記条件さえ満たせばカウンターされにくい。
さらにリストを見ていて真髄の針とスパイグラスを入れているデッキが茶単しかおりません。

“騙し討ち/Sneak Attack”が環境の答えではないか?

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【3】創造の標/Beacon of Creation

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コンセプトさえ決まればあとはデッキ構築です。
ベースになるデッキリストがなかったためレガシーのスニークショーをベースに構築スタートです。
まずはマナベース以外のスニークショーといえばこれ!という必要不可欠なカードと単純にカードパワーの高い制限カードをいれます。

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4 グリセルブランド
4 引き裂かれし永劫、エムラクール

1 Ancestral Recall
1 渦巻く知識
1 Time Walk
4 実物提示教育
4 騙し討ち
4 意志の力
1 時を越えた探索
1 宝船の巡航
1 思案
1 ギタクシア派の調査

 

これだけでもある程度形になりました。
あとは使用可能なドローソースと定番カウンターを入れます。

3 精神的つまずき
3 定業
2 狼狽の嵐

 

ヘイトベア(特にメインにいることもある封じ込める僧侶)に対抗するために削剥を採用。

2 削剥

 

土地は露天鉱床が存在するため基本地形の信頼度が落ちるように見えますが制限のため気にしません。
茶単相手に抵抗の宝球+不毛の大地を乗り越えるため基本地形とトータルの土地枚数は多めにしました。

1 Black Lotus
1 魔力の墓所
1 Mox Ruby
1 Mox Sapphire
2 溢れかえる岸辺
3 島
1 Library of Alexandria
2 霧深い雨林
1 山
4 沸騰する小湖
3 Volcanic Island
3 古の墳墓

これで初期段階のメインボードは完成です。


次にサイドボードですが神ヴィンテージは参加者がある程度固定されています。いつも茶単が多いのでがっつりメタろうと!

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1 鋳塊かじり
1 削剥
4 魔力流出

2 狼狽の嵐
3 紅蓮波

4 虚空の力戦

島と古えの墳墓によって茶単相手に抵抗の宝球を重ね置かれても無理やり魔力流失を置きにいきます。

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カウンター合戦になれば頼もしい狼狽の嵐の追加。
墓地対策といえばこれ虚空の力線。
茶単に対する殺意を高めるために追加のファクト破壊である鋳塊かじりと削剥を採用しました。

ここで75枚スニークショーver1.0の完成です。

夜な夜なMOのトナプラで遊びました。


【4】戦争の伝令/Herald of War

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いざ実戦。ヴィンテージ神挑戦者決定戦の前日に行われるヴィンテージ神挑戦者決定戦トライアルへ。

①ドレッジ〇〇
セラピー連打で生物落とされたところにトップで駆け付けるグリセルブランドがシュート。

②サバイバル〇〇
1tから復讐蔦が走ってきますが実物提示教育からエムラクールが現れ速度勝ち。

③忘れてしまったのん〇

エスパーメンター〇〇
スニークが通りやすく着地グリセルエムラ。

⑤ID

4-0-1 1位抜け
先手が有利すぎるフォーマットなので嬉しいかぎり。

 

SE1黒単ストーム〇〇
根絶さんである。
場にスニークアタック置いて手札の生物抜かれたところにエムラトップしてシュート。
力線置いてゆっくりスニークアタック。

SE2ドルイドの誓い〇××
スニーク通ってグリセル
ドルイドの誓いをカウンターできず負け。
魔術遠眼鏡が触れず実物提示教育するわけにもいかずドルイドの誓いが着地して負け。

byeは欲しかったですが2没は上々の結果です。

改善点も見えてきました。

 

【5】「祝福されし完成をとくと見よ。」

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雑感と改善点

ドルイドの誓いが不利寄り
・狼狽の嵐はメインっぽくないし連打しないからサイドの2枚のみに
・空いたところにはオースにも茶単にも強い呪文貫きに
・ダクフェイデンを入れておらず渦巻く知識が制限なのに虚空の力線は邪魔。オースもメタれる墓掘りの檻に変更
・スニークアタックがカウンターされにくいのは確信へ

 

デッキリストが整ってきたところで最後にサイドボード数枚を考えていると天啓が降ってきました。
オースにもドレッジにもコントロールにも茶単にももしかして血染めの月強い?
全てのデッキが多色化や特定の土地に頼るのでそれらの色マナや土地によるマナ加速を潰すことができます。
メインのも考えましたが後手で少し弱いのと追加の妨害がないとイマイチなのでサイドボードへ。

完成したデッキがこちらになります。

スニークショーver1.1

Creatures:8
4 Griselbrand
4 Emrakul, the Aeons Torn

Spells:33
1 Black Lotus
1 Mana Crypt
1 Mox Ruby
1 Mox Sapphire
1 Ancestral Recall
1 Brainstorm
1 Gitaxian Probe
2 Mental Misstep
1 Ponder
4 Preordain
2 Spell Pierce
2 Abrade
1 Time Walk
4 Show and Tell
4 Sneak Attack
4 Force of Will
1 Dig Through Time
1 Treasure Cruise

Lands:19
3 Ancient Tomb
2 Flooded Strand
3 Island
1 Library of Alexandria
2 Misty Rainforest
1 Mountain
4 Scalding Tarn
3 Volcanic Island

Sideboard:15
1 By Force
2 Flusterstorm
4 Grafdigger's Cage
2 Pyroblast
2 Blood Moon
4 Energy Flux

 デッキリスト | 晴れる屋

 

【6】難題への挑戦/Rise to the Challenge

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ここから神挑戦者決定戦の本戦レポになります。

①ヘイトベア×〇〇
1tギタクシア派の調査で手札を見たら魂の洞窟 猿人の指導霊 封じ込める僧侶が見えて卒倒。
さらに後手ドローでサリア引かれて詰み。
触れるカードが削剥2枚のみで困ってましたがその後はスニークがいい具合に僧侶をすり抜けて勝利。

②ストーム〇××
ダブルマリガンするも島墳墓から実物提示教育グリセルブランドで勝ち。

ドルイドの誓い〇×〇
勝ったゲームは騙し討ちがカウンターされず。
ジェイスの0起動を5回されても確定カウンターを引かれずにぎりぎりの勝利。

④茶単×〇〇
メインは歩行バリスタ+鋼の監視者+電結の荒廃者の前に実物提示教育からエムラだすも足りず。
2tEnergy Flux!
3tEnergy Flux!

⑤ジェスカイコントロール〇×〇
メインは実物提示教育がマナ吸収されテフェリーにマウント取られ負け。
サイドは封じ込める僧侶を除去する攻防になります。
時を超えた探索で削剥を2枚見つけ除去でき騙し討ちを起動し勝利。

4-1しIDできるか確認するためスタンディングを確認すると12点オポ最下位11位。

ドルイドの誓い×〇〇
前日SEで負けた方とのリベンジ戦です。
メインはオースからアカデミーの学長+セラピーFBから全知→緑願い→エムラと動かれ負け。
サイドボードが前日より数倍強く檻連打からスニーク+グリセルで勝利。
リスキーですが実物提示教育キャスト。
自分がグリセルブランド 相手はヨーグモスの取り引き。

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7ドローした後とりあえず檻をキャスト。
7枚ほど引いてストップしカウンターされなかったためTime Walkキャストライフ2までドローしてカウンター見つからず勝ち。

 

5-1で5位抜け

 

SE1 パラドックスオース ××

www.youtube.com


檻 檻 血染めの月 Sneak Attack置いて待ってたら黄金夜の刃、ギセラキャストされ2回殴られ負け; ;

 

1没でした; ;

 

【7】回想/Recall

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サイドボードに《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》が欲しかったです。
ヘイトベア系に強くぎりぎり手札からキャストできるマナコストです。

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コントロールにもカウンターを無視してプレイできるのでいいサイドボードかと思います。
また全知もいいですね。実物提示教育が撃ちにくいマッチがあるのでキャストしたターンにそのまま勝てるようにしたいところです。
封じ込める僧侶を無視できるところも強いです。

《任務説明/Mission Briefing》も欲しい盤面が多かったです。カード1枚1枚が強いヴィンテージだと諜報2が効きます。

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ヴィンテージのイベントがすぐにあって使うのであれば
マナフラッドになることが多かったのでメインの霧深い雨林1枚を《任務説明/Mission Briefing》に変更し力ずくを《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》に変更するのがいいかと。

デッキをリアルで組むことは高すぎてなかなかできませんがMOではパワー9を数チケットで買うことができます。
ヴィンテージチャレンジなどのイベントもあるのでMOで構築してパワーカードに振り回されるゲームを1度してみてはいかがでしょうか。

 

【8】最後の審判/Doomesday

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以上、対戦レポートと調整録になりました。
対戦レポートが簡素だなと思いますが実際のゲームは大味なのでレポート通りです。
デッキ構築をすることも久しぶりにやると大変楽しくいい機会でした。次のヴィンテージ神挑戦者決定戦も日程さえ合えば参加しようと思います。

ここまで長くなりましたが読んでいただきありがとうございました。

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宣伝になりますが不定期的にレガシーの放送をしています。なかなか話ながらやるとミスが多く至らないところも多いですが参考になればと思います。

www.twitch.tv

鈴池史康

 

翻訳記事!?Liam Friesの「液状ミッドレンジ――生成されゆくユニークな青白デッキ」

こんにちは、Onogamesです。今回はチームメンバーの齋藤さんのデッキが海外のファンサイトへ取り上げられておりましたので翻訳記事としてあげさせていただきました。

翻訳は、我らがMoroii君が行ってくださいました。

いつもありがとう!

 彼のブログ

yumetorae.hatenablog.com

 

 

本文はLiam Friesさんの投稿です。この方とは直接やり取りさせていただいたことはありませんが、文章的にこぎれいな金髪のあんちゃんだと思っています。

それでは、Liamさんの記事をお楽しみください!

 

液状ミッドレンジ――生成されゆくユニークな青白デッキ

20181028

Liam Fries

https://www.cardknocklife.com/an-aqueous-archetype-blue-whites-dissenting-identity-takes-form/

 

 

さあさあ紳士淑女の皆さま、今日は是非ともお聞きかせしたい昔話がある。今私の心を掴んで離さない「あるデッキ」の紹介も、後程いたしましょう。ますます多くの方がこのデッキの虜となるように・・・。

 

あれは5年前の話。放課後の狭い理科室でマジックを遊び始めた私に、まず教えられたのは「各色の特性」であった。

「いいか?どの2色の組み合わせも、その組み合わせが得意とする戦術を持っている。」クラブの顧問、赤ひげのウェブスター先生はこう語った。「もし君が兵士の軍団で戦場を埋め尽くしたいなら、赤白はうってつけの組み合わせだ。死者の大群を蘇らせたいのなら、黒緑をおすすめしよう。そして・・・青白という組み合わせは、戦場を思うままに操り、妨害呪文を駆使するのに最も適している。」

こうした各色の戦術を理解し、自分のデッキに応用しはじめた頃に、当時の新セット「テーロス」が発売された。テーロスは私が学んだ各色の特性に、全く新しい風を吹き込んだ。中でも驚かされたのは、初めて目の当たりにした「青白英雄的」デッキの立ち回りであった。「青白英雄的」は、私が持っていた先入観を完全に粉砕したのだ。青と白の2色デッキが、赤緑の2色デッキを真っ向から攻め立てていた!

 

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《戦識の重装歩兵/Battlewise Hoplite(THS)とその仲間たちが《タッサの試練/Ordeal of Thassa(THS)》や《液態化/Aqueous Form(THS)》、さらに信じ難いことに《見えざる糸/Hidden Strings(DGM)をまとい、対戦相手をボコボコに殴り飛ばしていた。その光景を見るや否や私の体に電流が走り、このデッキこそ私が極めるべきデッキだと確信した

マジックを始めた人が初めて組んだデッキを愛するように、私は青白英雄的を愛して止まなかった。水のように姿形を変える攻め手と、その攻め手を守る妨害呪文は、使っていて気持ちが良いものだった。また、コンバットトリックを効果的に使う、シナジーを駆使して優位を築く、効率的にダメージクロックを刻む・・・こういった青白英雄的の立ち回りは、私に多くの学びをもたらしてくれた。青白英雄的のようなプレイスタイルのデッキが好きだと気付くこともできた。

 

それから5年の歳月が経った今日、物事は当時から大きく様変わりしたが、変わらないものも確かにある。

今私はモダンを中心にプレイしており、そこで特筆すべき発見をした。見よ!未踏の大海、モダンのメタゲームにおいて、長く忘れ去られていたデッキがひとつ。数は多くなくとも一途なプレイヤー達に支えられ、したたかに研ぎ澄まされてきたデッキが、いよいよ眠りから覚めようとしている。そのデッキは「青白ミッドレンジ」――モダンの長い歴史の中で、しばしば誤解を受けてきたユニークなデッキである。

モダンのメタゲームに対して「殺伐としている」「あまり変動がない」というイメージを持っているプレイヤーは多い。そういったプレイヤーは、モダンのメタは3種のアーキタイプで構成されていると考えている――「ハイパーアグレッシブなアグロ」「即死コンボ」「徹底的コントロール」の3種だ。この3種にくくられないアーキタイプ、例えば青白ミッドレンジを使う意味とはなんだろうか?それを理解してもらうべく、ブルース・リーの有名な台詞を引用しよう。

 

一つの流派に拘ってはならない。それを応用し、我流の型を作り出し、そして練り上げるのだ。水の如くあれ。心を空にし、水のようにやわらかく、無形であれ。水は茶碗に注げば茶碗に収まり、酒瓶に注げば酒瓶に収まり、茶瓶に注げば茶瓶に収まる。

 

青白ミッドレンジもその本質は水である。このデッキは水のような安定性と柔軟性を持ち合わせており、各マッチアップの立ち回りを正しく見極められれば、その恩恵は非常に大きい。直面している状況を念入りに分析できれば、それに見合った判断をその都度下せるのだ。

何と科学反応するかによって、酸としても塩基としても働くという水の特性は科学の常識だ。まさしくこの特性のように、良いプレイヤーはいつ攻めるべきで、いつ守るべきかを知っている。あなたがこの立ち回りの駆け引きを学びたいのなら、青白ミッドレンジほど適したデッキは無いだろう。

青白ミッドレンジを使っている限り、全く同じ展開のゲームを繰り返すことはありえない。こうした絶え間ない思考・判断を楽しめる人は、ぜひこのデッキを手に取ってみてほしい。

 

まずは、基本とも呼ぶべき青白ミッドレンジのリストを3つ紹介しよう。

構成は概ね同じである。カード選択や枚数が一致している部分は3名共通の認識であると言ってもいいだろう。

一方で微妙に異なる細部は、メタごとにどのようなチューニングができるかを理解する助けとなる。

Takaya Saito(Currybore)Francesco Neo Amati(Neo7hinker)、私(BrainCrane)3名のデッキだ。

 

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青白ミッドレンジの過去

 

デッキの骨格を知り、現在のデッキリストを深く理解するためには、過去に採用されていたカードとそれが使われなくなった理由を知っておくべきだ。

 

《広がりゆく海/Spreading Seas(ZEN)

もともとBennyhillzによって考案されたカード選択であるが、直近の採用率は低い。

《広がりゆく海》を筆頭としたマナ攻撃系のカードは、現在のtier 1(人間、バーン、親和、KCI、青白コンなど)に対してあまり有効でないからだ。

 

《血清の幻視/Serum Visions(5DN)

必ずしも悪いカードではないのだが、青白ミッドレンジにおける《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》採用率の高まりを受け、インスタントである《選択/Opt(DOM)》が優先されることが多くなった。

私としては、コンボが無い受動的なデッキにおいては、1枚多く占術できるソーサリーよりも、いつでも唱えられるインスタントの方が好みである。《瞬唱の魔道士》3枚のリストであればなおさらだ。《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》で《瞬唱の魔道士》をブリンクして《選択》を唱える動きはまこと美しい。

もし《瞬唱の魔道士》が2枚だけなら、《選択》ではなく《血清の幻視》に軍配が上がるかもしれない。

 

プレインズウォーカー

私の見解では、先程の3名のデッキリストの最たる違いはプレインズウォーカーにある。

青白ミッドレンジにプレインズウォーカーを採用する動きは、(他の多くのユニークなカード選択と同様)Curryvoreによって始まった。今日《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》や《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria(DOM)》を採用するバリエーションはポピュラーなものとなっているが、プレインズウォーカーは《修復の天使》とシナジーしないソーサリースピードの大振りアクションであり、青白ミッドレンジでは最大限有効活用できないと私は考えている。採用される場合も、プレインズウォーカーは青白奇跡におけるような中心的な働きはせず、あくまで副次的なカードとして見なされる。

 

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そうは言うものの、カード単位で言えば青白ミッドレンジとJtMSの相性の良さは疑いようがない。《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》や《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks(SHM)》で《精神を刻む者、ジェイス》を守ることができるし、全ての能力が腐らないからだ。《送還/Unsummon(M13)》能力でさえ、クリーチャーのcip能力を使いまわしたり、自分で全体除去を使う前にクリーチャーを手札に戻すというように機能する。消術能力は青白ミッドレンジのようなフェアデッキが使うと特に強い。コントロールを確立した後、攻めに転じる切り替えしをスムーズにしてくれる。

 

テフェリーは《広がりゆく海》バージョンでは可もなく不もなくといったカードであったが、《瞬唱の魔道士》や《選択》、各種打消しといったインスタントスピードでの行動が増えている現在のリストでは有力な採用候補である。《前兆の壁》や《台所の嫌がらせ屋》を出すために寝かした土地を+1でアンタップできるので、打消しや《修復の天使》《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(A25)》をさらに器用に使うことができる。《ドミナリアの英雄、テフェリー》は「カードアドバンテージ」「除去」「追加の勝ち筋」をひとまとめにしたカードであり、マナカーブのトップを飾るにふさわしい。アグロデッキとマッチングした時は、サイドアウトして《悪斬の天使/Baneslayer Angel(M11)》や《激変の機械巨人/Cataclysmic Gearhulk(KLD)》と交換しよう。マナカーブを崩すことなく、まとまりのある75枚に仕上げられる。

 

デッキ構築中、あるいはゲーム中のプランニングにおいて、青白ミッドレンジは青白コントロールと異なるデッキだという認識は持っておこう。

青白ミッドレンジは兄弟分である青白コントロールの劣化ではないし、何もしないで負けていく所謂マグロデッキでもない。攻めと守りのバランスはデッキ構築中もプレイ中も常に意識すべき重要課題だ。

 

 

デッキの根幹と新しいオプション

 

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4 《修復の天使/Restoration Angel(AVR)

私は長いこと《修復の天使》の採用枚数を3枚に抑えていたが、青白ミッドレンジを使い続けるうちに、このデッキを《修復の天使》デッキと呼び変えていいとさえ思うようになった。《修復の天使》はこのデッキの生命線だ。我々のクリーチャーはいずれも単体で強いクリーチャーだが、《修復の天使》の能力が合わされば素晴らしいクリーチャーとなる。《修復の天使》は無限の可能性を秘めている。彼女を使いこなせずして青白ミッドレンジをマスターすることはまず不可能だ。

 

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《前兆の壁/Wall of Omens(ROE) & 《選択/Opt(DOM)

これらのカードは、相手の猛攻を耐えつつ機を見て反撃に出るためのアキレス腱ともいうべき存在だ。カードアドバンテージを失うことなく盤面に影響を及ぼし、戦況に対する回答やフィニッシャーに辿り着くためにデッキを掘り下げてくれる。《前兆の壁》と《選択》が合わせて78枚もあれば、キャントリップ効果によりデッキの柔軟性は十分だ。我々のデッキには対面する相手によって強さが変わるカードが何枚も入っている。そのゲームそのゲームで必要なカードを引いてくるために、これらのカードは必須と言える。

 

《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks(SHM) & 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)

青白ミッドレンジの相反する性質を体現するベスト・クリーチャー達である。

《台所の嫌がらせ屋》はミッドレンジやまっすぐなアグロデッキと対戦する際のヒーローだ。盤面を効果的に固め、かつ除去し辛く、おまけにライフまでついてくる。《修復の天使》とのコンボはまさに宇宙。

一方《ヴェンディリオン三人衆》はコンボデッキやコントロールデッキに対してよく機能する。青白カラー唯一の手札破壊として、アンフェアデッキに対する勝率を改善してくれている。

《台所の嫌がらせ屋》と《ヴェンディリオン三人衆》が同時にどちらも強いマッチアップはそうそうないが、どちらも然るべきマッチアップではいぶし銀の働きをする。

 

《至高の評決/Supreme Verdict(RTR)》《残骸の漂着/Settle the Wreckage(XLN)》《神の怒り/Wrath of God(EMA)

彼らを家に置き忘れてはならん!全体除去はすべてのクリーチャーデッキに対して必要なリセットボタンだ。

《思考の評決》と《残骸の漂着》で枚数を散らせば、より多種多様な盤面に対応しやすくなる。《翻弄する魔道士/Meddling Mage(ARB)》に耐性がつくおまけつき。75枚のうちに3枚は採用したい。

 

《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)

古今東西ほぼ全ての青いデッキに採用されている《瞬唱の魔道士》だが、青白ミッドレンジに採用され始めたのはごく最近のことである。

というのも、海とPWが多く採用されていた以前のバージョンでは、《瞬唱の魔道士》で使いまわせる呪文の枚数が少なく、多くの場合《待ち伏せのバイパー/Ambush Viper(ISD)》でしかなかったからだ。

自然な形でインスタント・ソーサリーを1314枚以上採用できる現在のバージョンでは、《瞬唱の魔道士》はとても良い選択肢だ。上のデッキリストはいずれも3枚採用しており、インスタント・ソーサリーカウントは最低でも17となっている。

《謎めいた命令/Cryptic Command(MMA)》をフォグモードで何度も唱えている時の《瞬唱の魔道士》は最高に輝いているだろう。

 

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《激変の機械巨人/Cataclysmic Gearhulk(KLD)

Curryvoreの最新5-0リストに採用されている新顔で、私とFrancescoは全くもって見落としていたクリーチャーだ。

盤面の取り合いにおいて、《機械巨人》は多くの芸当をやってのける。まず何よりも、このクリーチャーは人間デッキ・スピリットデッキにとって悪夢でしかない。

《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben(A25)》と《ガドック・ティー/Gaddock Teeg(LRW)》に縛られず、《帆凧の掠め盗り/Kitesail Freebooter(XLN)》されることもなく、《反射魔道士/Reflector Mage(OGW)》で手札に戻ってきたらそれこそゲーム終了だ。狂人でもなければ《翻弄する魔道士》で突然《機械巨人》を指定されることもない

スピリットに対しては、《霊廟の放浪者/Mausoleum Wanderer(EMN)》《呪文捕らえ/Spell Queller(EMN)》、さらに《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》まで《機械巨人》の前には無意味である。

攻守の切り返しを一瞬でこなしてしまう点も良い。通常の全体除去であれば続けざまにフィニッシャーを展開しなければならないが、《機械巨人》は全体除去に4/5警戒のボディが付いている。

さらに《修復の天使》で対象に取れるため、盤面を立て直した相手の息の音を止めることさえ容易い。《機械巨人》は絶対サイドにいれておこう。

 

《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir(TSP) & 《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)

瞬速クリーチャーとそれらを守るカウンターにより、概して青白ミッドレンジはコントロールデッキに対して相性がいい。しかし、青白奇跡との相性はあまり良くはない。《ザルファーの魔道士、テフェリー》は相手の奇跡呪文を止めつつ、《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》と打消し呪文まで機能不全に落ちらせてしまう!我々のゲームプランを補完しつつゲームを有利に進める良いサイドカードだ。また、《ザルファーの魔道士、テフェリー》はコンボデッキ相手にもサイドインできる。

青いデッキに対してさらなる追い打ちをかけるために、Curryvoreは《魂の洞窟》を1枚採用している。コントロールデッキや青赤ウィザードに対して「天使」や「ウィザード」と宣言すれば、彼らの被害は甚大だ。

 

デッキのキーカードをさっと見終わったところで、今度はtier上位デッキとの相性を見ていこう

成長留まらぬ、モダン・メタゲームの荒海へ・・・。

 

 

マッチアップ

 

人間

このフォーマットの悪いやつの一人だ。今のモダンにおいては、「デッキか紙束か」を判別するリトマス試験紙と言ってもいい

対人間は全体除去をめぐる戦いになる。これまではサイド前もサイド後も全体除去を唱えられるかどうかは五分五分といったところであったが、《激変の機械巨人/Cataclysmic Gearhulk(KLD)》の発見により、サイド後は有利を実感している。《糾弾/Condemn(M11)》や《失脚/Oust(ROE)》のような追加の単体除去は、このマッチアップをさらに簡単にしてくれる。

 

B - 微有利

 

バーン/ラナウェイ・レッド

青白ミッドレンジはこれらのデッキに負けないよう組まれているし、負けちゃいけない。《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks(SHM)》と《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》が非常に良い働きをする。

サイド後は《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》が《黎明をもたらす者ライラ/Lyra Dawnbringer(DOM)》の能力で4/5絆魂になることを覚えておこう。

ライフを得る手段には事欠かさない。小さいクリーチャーを適当にあしらって、顔面を思い切り殴り飛ばしてやろう。

 

A - 有利

 

トロン

《広がりゆく海/Spreading Seas(ZEN)》が採用されなくなってからは少し事情が変わってしまった。《広がりゆく海》と4枚の《廃墟の地/Field of Ruin(XLN)》があったころは6-4で有利くらいの感覚だったが、

全ての選択には機会費用がある――アグロデッキ対策にデッキを寄せれば、トロン対策はどうしても手薄になってしまう。

現在のバージョンでは、対トロンの勝敗の行方は初手の良し悪しにかかっているように感じている。

トロンの存在感が強いメタでは、《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection(KLD)》《石のような静寂/Stony Silence(ISD)》《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》《世界のるつぼ/Crucible of Worlds(M19)》そして《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》あたりを検討しよう。

 

C - 互角

 

ホロウワン

不確定要素が強い相手であり、明確な回答はし辛い。4ターン目になっても大して攻め込まれず圧勝する時もある。1ターン目に2体並ぶ《虚ろな者/Hollow One(HOU)》を見て、フェアデッキを諦めかける時もある。

メイン戦は五分で、サイド後は有利くらいの感覚だ。我々の追放除去はしつこく復活するクリーチャーに対して有効で、サイド後は《安らかなる眠り/Rest in Peace(A25)》と全体除去でゲームが終わる。

 

B - 若干有利

 

《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks(5DN)》コンボ(KCI

KCIはトーナメントマジックの敵であり、我々にとっても恐怖の敵である。

メイン戦は想像しうる限り最悪の相性差のように感じる。サイド後は《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》と多数カウンターによって、20分に及ぶソリティアを押さえつけることもできなくはない・・・が、依然として苦しい戦いとなる。《外科的摘出》と《安らかなる眠り》もまた効果的である。

完全な死に札だった《広がりゆく海》がデッキから抜けたことで若干の相性改善はあるが、依然として微不利からは脱していない。現在のリストは《石のような静寂》を採用していないが、12枚は常に採用を検討しておくべきだ。アタッカーを守るために《払拭/Dispel(RTR)》も忘れずにサイドインしよう。

 

D - 微不利

 

ドレッジ

墓地からよみがえるクリーチャーには《流刑への道/Path to Exile(CON)》《拘留の宝球/Detention Sphere(RTR)》《残骸の漂着/Settle the Wreckage(XLN)》を。他のコントロールデッキとは違って、青白ミッドレンジは《前兆の壁》と《台所の嫌がらせ屋》でクリーチャーを抑えることもできる。そこから《修復の天使》や《黎明をもたらす者ライラ》、《機械巨人》につなげられれば良いが、クリーチャーを対処し続けられずにガス欠に陥り結局負けてしまうことも多い。特に1ゲーム目は間違いなく不利である。

多くのプレイヤーが嘆いているように、《這い寄る恐怖/Creeping Chill(GRN)》は一番の悩みのタネだ。サイド後は34枚の《安らかなる眠り》、12枚の《外科的摘出》、追加の《残骸の漂着》、《ルーンの光輪/Runed Halo(SHM)》、《否認/Negate(BBD)》、《黎明をもたらす者ライラ》、《機械巨人》あたりをインすることで相性を改善できる。それでも微不利~互角といったところだが、勝敗はこちらの引きに左右される部分も大きい。サイドカードを駆使しつつ4ターン目以降まで持ち越せれば、ゲームはまだわからない。

 

D - 微不利 もしくは C - 互角 議論の余地あり

 

◆BGx / マルドゥパイロマンサー

ゲームの要点は21交換だ。彼らの《稲妻/Lightning Bolt(A25)》は我々のクリーチャーに対してほぼ無意味で、プレインズウォーカーがいない我々のデッキに対しては《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy(GRN)》も弱い《終止/Terminate(PLS)》でしかない。BGもマルドゥも行動は基本的にソーサリースピードであり、インスタントや瞬速が多い我々は器用に立ち回ることができる。

《未練ある魂/Lingering Souls(DKA)》や《騒乱の歓楽者/Bedlam Reveler(EMN)》、《血染めの月/Blood Moon(A25)》《罠の橋/Ensnaring Bridge(A25)》に対処しなければならない点でマルドゥはBGより強敵だが、どちらも互角から微有利といった相性には落ち着いている。

 

B - 微有利(BGx)

C - 互角(マルドゥ)

 

青白/バントスピリット

スピリットの強みはその回避能力にあるが、青白ミッドレンジに対しては・・・効果は今一つと言えよう。2体並んだ《ドラグスコルの隊長/Drogskol Captain(DKA)》は大抵のミッドレンジデッキにとって死を意味するが、我々は《修復の天使》で瞬速ブロックができる。

バントスピリットに対しては、《集合した中隊/Collected Company(DTK)》や1ターン目の《貴族の教主/Noble Hierarch(CON)》などが刺さって負けることもある。《至高の評決》すら打ち消す《呪文捕らえ/Spell Queller(EMN)》も嫌らしい。サイド後は《機械巨人》や《黎明をもたらす者ライラ》によって善戦が可能。総じて、青白には微有利で、バントとは互角といったところか。

 

B - 微有利(青白)

C - 互角(バント)

 

エルフ/マーフォーク

ここのところあまり見かけないデッキとなったが、私としては特に不満はない。

マーフォークは島渡りによって《前兆の壁》や《台所の嫌がらせ屋》を乗り越えて、こちらが盤面を整える前に決着をつけてくる。エルフは《暴走の先導/Lead the Stampede(CNS)》により手札の枚数を維持しながら並々ならぬ戦力を築き上げる。

3枚の全体除去と2枚の《機械巨人》により、我々には充分なボードコントロール能力が備わっている。《失脚》や《呪文嵌め/Spell Snare(BBD)》は序盤の足止めとして優秀で、《謎めいた命令/Cryptic Command(MMA)》はライフレースにおいて全体除去にも匹敵する力を持つ。

とはいいつつも、相性がいいとまでは言えないマッチアップだ。

 

D - 微不利

 

青白奇跡

このマッチアップに関心がありこの記事を読んでいる人もいるのだろう。私は極端な物言いが好きな性分だが、このマッチアップに関してはさにあらず。

我々の瞬速クリーチャーは相手の打消しや《終末/Terminus(AVR)》を掻い潜るのに適しているが、相手の《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》や《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria(DOM)》もゲームを決着付けるほどに強い。

私は《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》を対奇跡用にサイドに置いているが、《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir(TSP)》や《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft(ISD)》、追加の《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》といった選択肢も有効だ。

青白奇跡との対戦は経験がものを言う。つまるところ、五分五分だ。

 

C - 互角

 

 

青白ミッドレンジはモダンの多くのデッキと違う方向性を持っており、かつ青白という組み合わせの本来の戦略とも異なる立ち回りをする。5年前に青白ヒロイックで得た私の経験が、巡り巡って5年後の今このような形で生きているのは嬉しい誤算だ。ダイナミックで、かつ思考力・判断力を問われるようなデッキが好きな人は、ぜひ青白ミッドレンジを試してほしい。私がプレイしてきた中でも最もチャレンジングなデッキの一つだが、それに見合う強さがある。このデッキは使えば使うほど、プレイヤーとしてもっとうまくなれる、もっと強くなれると感じられる。

 

例えばCurryvoreの青白ミッドレンジやReid DukeBGxのように、自分の中で最もうまく使えるデッキを使い続け、それを適応させ続けるという姿勢は、Francescoのモットーでもあり、彼が共有してくれた推察にも色濃く反映されている。

 

・・・モダンにおいてデッキを選びそれを極めることは、武術を選びそれを極めることに似ている。例えばブルース・リーのような達人であれば、ある武道家がなんの武術に通じているかによって、その人がどのような性格であるかまでわかってしまう。武道家は勝率を数パーセント上げるために己の武術を鞍替えすることはない。他の武術から技法を借り入れることはあれど、武道家は己の経験と技の改善に固執するものだ。あらゆる困難をものともせず、彼らはより賢くより賢く戦おうとする。より速く、より力強くなろうとするのではない。

 

水の如くあれ、友よ。

 

青白ミッドレンジに関してさらに知りたいのであれば、Franseco Neo Amatiのコラムをまず読むことをお勧めする。

 

それではまた。いつものように、

ピース、ラブ、アンド・・・リストレーションエンジェル

Liam Fries

Translated by Naoya "Moroii" Yokozawa

PPTQ突破!!佐藤啓輔の「俺がBGミッドレンジだ!!」

皆さんこんにちは!Onogamesです。ご無沙汰しており申し訳ございません。気づいたらPTも終わり新スタンダードからも新の文字が消えかかっております。

 

今回の記事はPT前に行われたPPTQの記事となります。PTで環境が変わってしまうかもしれませんが、参考になれば幸いです。

 

投稿者はHareruyaHopes佐藤君です。

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佐藤君の記事をお楽しみください。

 

1,はじめに

こんにちは。HareruyaHopes佐藤啓です。

今回は11/4にカードボックス青馬堂書店矢向店で行われましたPPTQロンドンを突破しましたので、再びこの場をお借りして記事という形で使用したデッキや対戦レポートについて記事を書かせていただきました。

よろしくお願いします。

※余談ですがPPTQは今回がラストだそうですね。

 

2,デッキ選択まで

今回のPPTQロンドンのフォーマットはラヴニカのギルド参入後の「スタンダード

ラヴニカのギルド発売後約一か月経ちますがメタの回る速度が速い速いッッ

先週勝ったデッキは今週は思うように勝ててないような状況が続いておりました。

それでも一か月経った現在は有力なデッキは下記のように絞られつつある印象です。

Tire1

・BGミッドレンジ

・URフェニックス

・ジェスカイコントロール

・ボロスエンジェル

・赤単アグロ

※プロツアー前に書いてます

前環境のBRアグロのような絶対的な王者はまだ存在せず、しのぎを削っていますね。

今のスタンダードを始めるのであればこれらのTire1デッキから選択するのが良さそうです。

そして今回自分が使用したのはBGミッドレンジです。

選択理由は、Tire1のデッキをすべて試した上で、一番感触が良かったとか、
メタ上の立ち位置が良さそうとかの理由ではなく、単純にパワーカードが沢山使えるからに尽きます。

環境にあるデッキを万遍なく使用して、最適なデッキを導き出せれば言うこと無いのですが、細かい部分を調整する時間はおろか、それぞれのデッキを使用する時間も取れなかったため、完全に好みの選択ですね今回は。

プレイング等も元々BG系のデッキをフォーマット問わず頻繁に使用してきたので、特に問題は無かったです。


3,BGミッドレンジとは?

既にご存知の方も多いでしょうか、IXN~GRN環境におけるBGミッドレンジについて、簡単に説明します。

序盤は探検クリーチャーでアドバンテージを得つつ、盤面を構築し、中盤~終盤にかけてパワーカード連打して制圧するデッキになります。

採用されているパワーカードは主に以下の通りです。

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ビビアン・リード PW

 

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秘宝探求者、ヴラスカ PW

 

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殺戮の暴君 7/6 打ち消されない トランプル 呪禁

 

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最古再誕 英雄譚

他にも色々ありますが、どのリストも上記のカードはメインかサイドで見かけますね。

過去のジャンドのようにパワーカード使いたい方に薦められるデッキです。

 

4,デッキ構築

今回のデッキ構築についてです。

一口にBGミッドレンジと言っても2種類が存在します。

それはマナクリ―チャー採用型かマナクリ―チャー非採用型です。

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環境当初はマナクリ―チャーが全く入っていないタイプが多かったですが、今はマナクリ―チャーを採用したタイプが主流な印象です。

この2種類の差について軽く触れさせていただきます。

マナクリ非採用型

土地の枚数が若干多く、マナクリの枠に軽量探検クリーチャーシナジーが採用されている。アドバンテージが稼ぎやすく序盤からクリーチャーによって盤面を支えることができる。

マナクリ採用型

マナクリの分、パワーカードを際序盤からプレイすることができる。

 

上で述べたように、パワーカード連打を目的にBGを選択しておりますので、マナクリーチャー採用型のBGミッドレンジを使用しました。

デッキリストはコレッッ!!

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Main
2 Karn, Scion of Urza
2 Vivien Reid
1 Vraska, Relic Seeker
2 Carnage Tyrant
2 Golgari Findbroker
4 Jadelight Ranger
4 Merfolk Branchwalker
2 Midnight Reaper
2 Ravenous Chupacabra
2 Wildgrowth Walker
2 Find/Finality
2 Assassin's Trophy
4 Vraska's Contempt
2 The Eldest Reborn
9 Forest
2 Memorial to Folly
4 Overgrown Tomb
4 Llanowar Elves
4 Woodland Cemetery
4 Swamp

Side
1 Wildgrowth Walker
1 Carnage Tyrant
1 Dead Weight
4 Duress
2 Golden Demise
2 Thrashing Brontodon
2 Deathgorge Scavenger
1 Phyrexian Scriptures
1 Arguel's Blood Fast


5、カード選択理由

上で述べたように今回はマナクリ採用型のBGミッドレンジを使用しました。

ノワールのエルフに加えて1/3まで採用した8マナクリ体制のBGミッドレンジも在りますが、マナクリを固め引いた時に弱そうなのでマナクリーチャーはラノワールのエルフ4枚に留めています

メインボードの特徴としては殺戮の暴君と2枚のカーンといったところでしょうか。

殺戮の暴君は元々秘宝探究者、ヴラスカの枠でしたが、ジェスカイが環境に増えていることや、ミラーでも強いという理由でメインから2枚採用。

2枚のカーンはゴルガリの女王、ヴラスカと散らしていましたが、ゴルガリの女王、ヴラスカが4t目に出しても強くない場面が多く、アドバンテージを稼ぎつつ、パワーカードを探しに行けるカーンを優先。

2枚採用する事で、1枚目で追放したカードも手札に加えることが可能になるのはいいですね。

サイドボードはミラー、ジェスカイコントロール、イゼット、アグロをそれぞれを広く浅く見た内容になってます。珍しいのはファイレクシア教典でしょうか。

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ミラーや、ボロス天使などの遅めのミッドレンジデッキには良く効きます。カーンとも相性が良いのは嬉しいポイント。(トークンが生き残る

打ち壊すブロントドンは解呪能力はもちろん、サイズも優秀なので結構活躍しました。

轟くクラリオンが環境にあるためタフネス4以上は価値が高そうですね。


6、対戦レポート

それでは簡単にですが対戦のレポートになります。

参加人数が約60人で、スイスラウンド6回戦とシングルエリミネーション3回戦。

優勝者がRPTQの権利を得ることができます。


R1 URアグロ 〇〇

g1とg2ともにパワーカードを展開し続けて勝利

 

R2 BRバーン 〇×〇

M19の3点ドレインまで入ったかなり前のめりなバーンでした。

g2は危険因子連打で落とすが、g3はタイラントまで繋げて勝ち


R3 WR天使 〇〇

g1は相手がフラッドでタイラントで殴り勝ち

g2は除去で捌いてPWで蓋して勝ち


R4 WGミッドレンジ 〇〇

g1とg2共にマナクリからパワーカードを連打して勝ち


R5 ID


R6 ID


スイスラウンドは4-0-2の5位で抜け

最終ラウンドは決勝ラウンドの先手を取るためガチっても良かったけど、疲れていたのでIDを選択。

 

決勝ラウンド

QF Rtbg ミッドレンジ ×〇〇

g1はタイラントとPWが盤面を制圧していたため勝ちを確信していましたが、ある組み合わせで一気に捲られて敗北・・・

それはゴブリンの鎖回しと席次+石像の組み合わせ!

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接死の付いたゴブリンの鎖回しがこちらの盤面を崩壊させそのまま敗北。

まさに疫病風・・・(´;ω;`)

流石に目玉が飛び出ました。

g2とg3は消耗戦になるが何とか勝ち。


SF BGミッドレンジ 〇×〇

パワーカードの叩きつけ合いで長時間に及ぶ試合に。

g3はお互い土地が詰まったけど、先にこちらが抜け出せたので展開して勝利。


F セレズニアアグロ 〇〇 BIGs 吉森さん

g1は相手の土地が3枚で暫く止まり、相手の攻勢を捌きつつPWとタイラントに繋げて勝ち

g2は序盤のベナリア史連打を黄金の死を絡めて何とか捌くも、次に出てきたのが不滅の太陽。
かなり苦しい状況だったが、何とかブロントドンを引き込み持ち直す。
その後置物系はブロントドンの使いまわしや暗殺者の戦利品で対処し、PWと生物で盤面を構築して相手が暫く白マナしか出なかったこともあり勝ち。

というわけで優勝ッ!!RPTQの権利を得ることが出来ました

1日通してちょっと不利なジェスカイコントロールに当たらなったのは運が良かったですね。


7、終わりに

今回はBGミッドレンジを使用してPPTQを突破したレポートを書かせていただきました。

BGミッドレンジはとにかくパワーカードを使いたい方にお勧めのデッキです。

今回は「」ではなくどちらかといえば「」寄りのデッキ選択になりましたが、良い方向に転んだのでついていました

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特に活躍したのは殺戮の暴君ですね。

想像していたよりも、ミラーで打ち勝つためのキーとなる生物でした。

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コンセプトの一つであったノワールのエルフも大活躍

序盤に出せるのが1番強いことに間違いないのですが、中盤以降も余ったマナで2アクション取れたりするので侮れません。

BGミッドレンジは仮想敵を何に設定するかでメインボードもサイドボード全く違う形になるので、グランプリに備えて色んなデッキを使用しつつも、BGの研究も怠らないようにしようと思います

プロツアー後のメタゲームがどうなるかは分かりませんが今のスタンダードは面白く、
やり込みがいのある環境だと思いますので、メタに合わせつつもいろいろ試すのがいいと思います。


ここまで長くなりましたが、読んでいただきありがとうございます。

次回の大型イベントはGP静岡になります。

自分はレガシーとスタンダードの両方にレジストしました。

願わくばそこで好成績を残してまたこの場でお会い出来ればと思います。

ではまた!

 

佐藤啓

GPバンコク開催決定!!Ono総帥の「GPバンコク2019に行こう!」

皆さんこんにちは!そしてはじめまして!OnogamesOnoです。

 

メンバーのみんなと違いなかなかMTGで勝てないため記事を書く機会がありませんでした。昨晩、WotCより大きな変更のアナウンスがありましたね。今回はそちらに付随した記事となります。

 

 

なんと!GPバンコクが戻ってきました!バンコク(タイ王国)では実に6年ぶり5回目の開催となります。タイ王国の皆さんおめでとうございます!※2019/10/11開催予定

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Onogamesのブログでは幾度かバンコクのカードショップオーナー「シャニンさん」の記事を公開させていただいております。それらを翻訳、編集させていただく中で、彼らのGPバンコク再開への熱い想いを強く感じておりました。

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バンコクのMTGショップオーナーShanin Paisalachpongの「Organizing Nationals Thailand 2018」 - Onogames

バンコクのMTGショップオーナーShanin Paisalachpongの「Q&A and another Q」 - Onogames

バンコクのMTGショップオーナーShanin Paisalachpongの「Glimpse of MtG Life in Bangkok」 - Onogames

-そして、GPバンコク開催決定。一晩経っても興奮冷めやらず、この記事を書くこととしました。まだまだ先の話ではありますが、気持ちをぶつけるところが欲しかったのです。

記事をお楽しみいただければ幸いです。

 

1.はじめに-タイ王国

 タイ王国(以下、タイ)は日本から飛行機で6時間ほどの距離にある東南アジアの国です。時差は2時間。観光業や農業が盛んであり、穏やかで親切な国民性から「ほほ笑みの国」と呼ばれています。笑う犬シリーズのコントでおなじみのパタヤビーチ」もタイの有名な観光地です。ガパオライスやトムヤムクンなどのタイ料理を食べたことがある方も多いのではないでしょうか?昨今のパクチーブームもタイ料理が発端でした。

 

日系企業も多数進出しており、2017年海外在留邦人ランキング「4位」で7万人と多くの日本人がタイに住んでいます。

幸いなことにタイからもたくさんの方が日本に来てくださっています。2017年訪日外国人客数国別ランキング「6位」約100万人!

 

タイのポップミュージックは日本や韓国へのリスペクトが強く、流行りのものはこれらによく似ています。

 最近ですと、恋するフォーチュンクッキーがまさかの大人気で、街中で流れています。K-POP大ブームの中での大健闘です。

 

www.youtube.com

GPバンコクはそんなタイの首都バンコクで開催されます。世界一名前の長い都市として有名ですね。※多くのタイ人がバンコクの正式名称をそらで言えます。小学校等で習うのでしょうか?

また、バンコク非常に安全な都市です。油断は禁物ですが、夜中に出歩くことも容易です。ラーメン等日本食も多く、海外旅行初心者におすすめです。

 

2.空白の6年間

そんなタイはバンコクですが、6年もの間GPが開かれることがありませんでした。なぜか?個人の見解ではありますが、シャニンさんの記事その2をご拝見いただければなるほどと思っていただけるかと思います。

 

-リンクより抜粋

Question 3 – From a twitter user

なぜGPバンコクは開催されないのですか?

 

私はこの質問へ綺麗に回答したかったのですが、実際の問題を隠して回答することはできないと考え回答させていただきました。

 私達タイ人もう一度GPバンコクを開催したいと本当に強く思っていますが、同時にそれが難しいことも深く理解しています。

 第一に、タイには難しい政治情勢が非常に多くあり、多くの国々はタイが安全ではないと感じています。 以前は、デモや暴動も多くありました。 その後、現在の軍事政権が戒厳令を発給して以来、いまだに新しい政府は発足しません。 現在私たちは何も問題の無い平穏な暮らしを送っていますが、外部の人はタイが安全だと感じていません。 私はタイの政治的不安定さが近年GPバンコクが開催されない主な理由だと考えています。

 

また、Channelfireballが世界中のGPをウィザーズから引き継いだとき、状況は悪化したと感じています。私は彼らの事を何も知らないので現在色々と勉強中ですが、ウィザーズと比較してGP主催者としての姿勢は全く異なると考えています。GPはビジネスとして、収益性が非常に重要になりました。

私は、タイが「GPを開催すべき国」のリストの最下部にいると考えています。タイは政治が不安定なだけでなく、シンガポール、台湾、香港などの近隣諸国に比べると市場規模がまだまだ小さいのも大きな要因です。

 

トーナメントの主催者として、大型イベント(RPTQ、国別選手権など)を開催して、多くの人が参加できるようになるべく最善を尽くしています。 これは、タイがGPのような大きなイベントの準備ができていることを示す意味もあります。 今年は国別選手権に招待された選手の数が大幅に増加したため、状況はかなり良くなっています。 昨年は210人しか招かれませんでしたが、今のところ278人が招待されています。前回の記事に書かせていただきましたが、タイの歴史の中で最大のローカルトーナメントを持つようにまでなっています。 CFBがこれを考慮に入れるかどうかはわかりませんが、何もしないよりもはるかに良いはずです!がんばるぞ!

  

満願叶ったり!

 

3.バンコクMTG事情

さて、いざ開かれることとなったGPバンコクですが、タイでMTGってどうなの?詳しくはこちらもシャニンさんの記事その123をそれぞれ拝見していただけますと理解が深まるでしょう。※リンクばかりで恐縮です。

 

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過去記事をダイジェストでお送りします。

・プレイヤー人口:推定600人、1/3が競技プレイヤー

 

・よく遊ばれるフォーマット:スタンダード、EDH

-リンクより抜粋

EDH/Commander

おそらくトーナメント開催数はスタンダードとブースタードラフトが最も多いかと思われますが、EDH/Commanderはそれらとは別に最も人気があるフォーマットです。スタンダードのローテーションシステムに追いつくための時間を作るのが難しい(少し年齢の高い)プレイヤーのグループにプレイされています。

また、独自のEDHカルチャーやルールが各グループ毎に隠されています。あなたがとあるショップに行ったとしましょう、そこでは青の呪文だけを唱えるプレイヤーが4人集まりカウンターを打ち合っている様子を見ることが出来ます。別のショップでは、全体除去に特化したゲームが見られるかもしれません。全員がカウンターや全体除去を打ち尽くし、重く強い呪文がゲームを終わらせるまで3〜4時間かかることもあります(笑)

 

タイメタゲーム小話

もしあなたが、「タイナショナルズ2018で最も人口の多いデッキは何ですか?」と尋ねるならば私は「UWコントロールだ」と自信を持って答えることができます。 タイのプレイヤーは、タイのプレイヤーの多くがコントロールデッキを愛用していることを常に意識しています。

それを象徴するフレーズがタイMTGコミュニティには存在します。”คนไทยหัวใจคอนโทรล“(Kon Thai Huajai Control)意味は「Thai Player-Control at Heart」といったところでしょうか?よってタイのトーナメントは追加ターンが多いです(涙)もし、タイでMTGをプレイするならそれを頭に置いておいて頂けたら幸いです。

※先週末タイで深夜プレリに参加してきましたが、シャニンさんのおっしゃる通りコントロールはディミーアが1番人気でした。一方でボロスは余りまくり。

 

・直近の大規模大会:タイナショナルズ2018 参加者222人

-リンクより抜粋

プレイヤー、各ショップのオーナー、タイのMTGコミュニティが高い目標のために一丸となりました。新しい試みを含め、沢山のタスクが降り注いできましたが、幸いにもそれらが功を奏したのです。

タイナショナルズ2018の参加者は222人にも及びました!!!!

前年度の30%増しです。私個人な試算は4%増しでしたが、それを大幅に超えました。

まったくもって狂気的な人数です…しかし、最高にハッピーな狂気でした(笑)

 

・ジャッジ:タイ全国でアクティブなジャッジが6人

-リンクより抜粋

タイには6人のアクティブなジャッジと3人のセミアクティブなジャッジがいます。(実際にはアクティブではありませんが、デューティコールで呼ぶことが可能です)

私たちはSoutheast Asia 地域(以下SEA)に属しています。ここでジャッジカンファレンスが行われるたびに、常に4カ国以上の国からジャッジがそれに出席します。しかし、SEAのジャッジコミュニティは日本ほど大きくなく人もいません。そのため、GP等の際にはSEA内でジャッジを探し回ったりせずに外国人ジャッジを呼ぶことは珍しくありません。

 

4.GPバンコク2019に行こう!

ちょっと気が早いですね。まだまだ1年ございますので、頭の片隅にでも記録していただければ幸いです。

 

航空券

東京→バンコクの航空券ですが10月平均は年間平均より5000円安い41000円です。最安シーズンでは無いもののGWや年末年始に平均50000円を超えることを考えるとこの時期の開催は我々にとって幸運と言えるでしょう。LCC等を用いれば早めの予約で20000円強で購入できます。出張者も多いため、1ヶ月前には予約することをおすすめします

 

ホテル

ホテルは正直な話ピンきり過ぎてなんとも言えません。一泊1000円からありますし、5000円も払うとラグジュアリーなホテルに宿泊できます。

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広い部屋とキングサイズのベッド、朝食付きです。

 

食事

GPバンコクの会場がわからないのでなんとも言えませんが、バンコク市内であればだいたい1食300円から食べることができます。反面、海外旅行の時くらい豪勢に!という気概があればどこまでも豪勢に食事を楽しめます。

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パッタイ-タイ風焼きそば。500円くらい。

 

基本的にタイ料理は日本人の舌にあっているかと思われますが、辛いものとパクチーが苦手な方は店員さんに一言うことをおすすめします。※実はイメージほど辛くないものやパクチーのないものも多いのですが、油断した頃にイカれます。唐辛子やパクチーはあとから取り除いたところで存在感は薄れません。

 

とにかく野菜とフルーツが美味しいです。エビと鶏肉もおすすめ!

 

私の一押しはネーム↓と呼ばれるタイのサラミです。酸味が効いており、タイのスッキリしたビールと非常にマッチします。

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付け合わせの唐辛子や生姜と一緒に食べるので食感も楽しめる最強のつまみです。セブンイレブンで手軽に手に入るのも高得点!

 

タイのローカルブランドのブランデー「リージェンシー」も試す価値ありです。パイナップルから作られています。

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タイ語には日本語に無い音が沢山あり、注文はほぼ100%通らないので指差しが板です。

 

 

観光地

バンコク周辺には多数の観光地が集まっていますので初日落ちの方も安心です。有名な涅槃大仏-ワット・ポーもバンコク市内にあります。

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タクシーが安いので、多少無謀な動線の観光もできてしまうのもバンコクならではですね。

 

XXX産業

タイといえばXXX産業が有名です。このブログは健全な青少年や女性も多く読んでいるはずなので詳しくは裏Onogames-R18で。

 

5.終わりに

読んでいただきありがとうございました。皆様のお時間をいただけたことに感謝いたします。

OnogamesTシャツの写真で私の隣に写っている女の子もタイのキャバ嬢であったりとチーム立ち上げからこの国とは縁があったようですね。

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GPバンコク開催の報が嬉しかったのもありますが、一人でも多くの方にGPバンコクへ参加していただきたくこのような記事を書かせていただきました。

来年のGPバンコクが好評であれば、再来年とは言わずも、定期的な開催が検討されるかもしれません。

また、シャニンさんの記事にもございますが、東南アジア地区は慢性的なジャッジ不足だそうです。プレイヤーではなく、ジャッジとしての参加も検討していただけたなら、幸いです。

 

GPバンコクが近くなりましたら、本記事の完全版のような記事を公開しようと考えております。それまでの間、頭の片隅にでも「10月」「タイ」MTGと記録しておいていただければ。

 

それでは1年後GPバンコクでお会いしましょう!

 Onogames Ono