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ALL WILL BE ONO.

海外モダンフリークに大人気!?齋藤鷹也の「第2回 モダン環境を受けきれ!」

こんにちは!onogames齋藤です。お久しぶりです。

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先日、WUミッドレンジの翻訳記事が投稿されましたね。WUミッドレツジへの愛が伝わってくる内容でしたが、デッキのキーカードである《修復の天使》は僕も大好きなカードです。強くて美しくて使っていて楽しい!もうデッキ名も「WU Angel」でいい気がしています。

 

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その記事の中で僕が使っていたデッキも取り上げてもらいました。そこで今回は、僕のデッキの最新版についての記事を書かせて頂きました。まだまだ思考中な部分もありますが、サイドプランなども参考にしてもらえれば幸いです。

 

第1回記事

onogames.hatenablog.com

 

 

 

WU Angel

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メインボード

2 平地

6 島

4 溢れかえる岸辺

4 天界の列柱

2 神聖なる泉

2 氷河の城砦

4 廃墟の地

1 魂の洞窟

 

4 前兆の壁

4 瞬唱の魔道士

2 ヴェンディリオン三人衆

4 修復の天使

 

4 流刑への道

4 選択

1 血清の幻視

2 呪文嵌め

2 否認

1 マナ漏出

1 神聖なる協力

1 勾留の宝球

2 残骸の漂着

3 謎めいた命令

 

サイドボード

2 黎明をもたらす者、ライラ

2 激変の機械巨人

4 安らかなる眠り

1 天界の粛清

2 払拭

2 儀礼的拒否

2 軽蔑的な一撃

  

今、構築のテーマに掲げているのは、「一貫してインスタントタイミングでの妨害とクロック展開を行う」という事です。特にサイド後、より精度の高いクロックパーミッションとして立ち回り、コンボとコントロールへの相性を改善したいという狙いがあります。その為、3マナ以上でメインフェイズにしか使えないカードは、なるべくメインボードに入れないようにしています。

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具体的には《瞬唱の魔道士》を4枚にして、その為の軽いスペルを増やしました。《瞬唱の魔道士》はマッチアップごとに役割を変えられる器用なカードで、対コンボ・コントロール戦ではカウンターの数を水増ししてくれます。《瞬唱の魔道士》を4枚にする事で、《修復の天使》をより強く使えるようにもなりました。

 

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その流れで採用した《神聖なる協力》は、序盤から使える5枚目の除去であり、火力トップから身を守りたい時や呪禁対策など、かゆいところに手の届くカードです。エディクトしつつ《修復の天使》をアンタップしてブロックさせたり、稀に相手を回復されて《死の影》2体を落とせたりすることもあります。(《通りの悪霊》などでかわされる場合もあるので狙い過ぎは禁物ですが)

 

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逆に不採用となってしまったのは《台所の嫌がらせ屋》です。《修復の天使》との組み合わせは、アグロとミッドレンジへ鉄板の組み合わせでしたが、対スピリット戦では飛行を持たないクリーチャーに3マナ払う事はできませんし、コンボやトロンにはほぼバニラです。《台所の嫌がらせ屋》は今は受けの狭いカードです。

 

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また《精神を刻む者、ジェイス》も不採用となっています。構築のテーマにも反していますし、《瞬唱の魔道士》と《修復の天使》に関連するカードの方を優先して採用し、理想とする動きの再現率を上げています。しかし《ドミナリアの英雄、テフェリー》はデッキの動きと噛み合うので検討すべきだと感じています。

 

Friesさんの記事にも詳しく解説があるので、ぜひそちらも読んでみて下さい。

 

補足で少し解説させてもらうと、1枚だけ入った《魂の洞窟》はサイド後に《激変の機械巨人》をスピリット相手にねじ込む狙いもあります。スピリットがカウンターを3枚程度インしてくる中で、毎回《ヴェンディリオン三人衆》で安全確認をしたり、《修復の天使》で揺さぶりをかけられるとは限りませんからね。

 

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サイドの《黎明をもたらす者、ライラ》はこのデッキでは別格の強さです。《修復の天使》が《賛美されし天使》に変わるインパクトは凄まじいです。

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《修復の天使》がいきなり絆魂を持つので、《黎明をもたらす者、ライラ》が速攻で殴るような感覚で一瞬でダメージレースをひっくり返してくれます。

 

 

 

 

サイドボードプランについて

  

アグロには単に除去を増やして生き延びる(ゲームを長引かせる)のではなく、勝ちに繋がるフィニッシャーを追加します。アドバンテージを細かく稼ぎながら盤面を捌き、フィニッシャーまで持っていくプランです。

 

また、コンボには専用の対策カードを取るのではなく、クロックパーミッションに徹する為にカウンターを追加するようにしています。

 

例えばトロンには《石のような静寂》や《減衰球》が有効ですが、割られて負けてしまう事もあります。こういった置物は相手にとって想定内な為です。またこれらのカードは後手の時に間に合わなかったり、《忘却石》でクロックごとまとめて流されたりと裏目もあります。速くはないこのデッキでは、せっかく動きを縛っても相手に対応する時間も与えてしまいますしね。

 

しかし、こちらのプランが一貫したクロックパーミッションならばそういった裏目はありません。カウンター10枚に《瞬唱の魔道士》4枚、それを《ヴェンディリオン三人衆》と《修復の天使》が後押しするのです。メインボードに瞬速持ちを増やした為、スムーズにプランが変更できます。

 

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このようにサイド後のゲームプランありきでメインボードを構築し直しています。今回は《瞬唱の魔道士》を増やすことで、アグロへの耐性を保ったまま、クロックパーミッションプランの完成度を高める事ができました。この変更により、サイドカードを引けなくて負け、あるいはサイドカードが有効に機能しなかった、という状況になりにくいでのです。

 

僕がトーナメントに出始めた頃、サイドボードと言えば「苦手なデッキに効くカード」の事でした。「あのデッキは苦手だからサイドボードに対策をいっぱい入れよう」とか、「サイドカードを引けなかったから負けた」という考えに終始する事が多かったです。確かにそれらは全てが間違えではなく、実際このデッキでも対ドレッジは《安らかなる眠り》頼みです。

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(余談ですが対ドレッジは《安らかなる眠り》を守る為に《払拭》も必ずインしましょう)

 

WUはハンデスランデスで相手がしたい事をさせないのではなく、したい事をされた上でそれに対応するカラーです。様々なデッキが存在するモダンでは、受けの広いカードを選んで構築をする事は重要です。しかしサイドボーディングを含めて受けの広い戦略を取る事も重要だというのが最近の気づきです。そしてこのデッキは、ボードコントロールとクロックパーミッション、2つの戦略で環境の攻略に挑んでいるのです。

 

 

 終わりに

ということで今回は、苦手なデッキへのサイドボードにだけ焦点を当てるのではなく、サイドプランを確立し必要ならメインボードの構成ごと変える、といったミクロだった視点をマクロな視点に変えてみたという内容でした。少しでもみなさんのモダン攻略の手助けになれば幸いです。もしなにか質問があればできるだけお答えしますので、僕のTwitterへお願いします。

 

ここまで読んでくれてありがとうございました!それでは、どこかのモダンの大会かマジックオンラインでお会いしましょう!

 

齋藤鷹也