Onogames

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ALL WILL BE ONO.

MCQ突破!!小林友哉「モダン環境を走り切った話とこれからについて」

こんにちは!Onogamesです。だんだんと涼しくなってまいりました。

皆様、体調にお気を付けください。

 

今回記事を書いてくださったのは小林さんです。

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仲のいい友人がMCQを突破し、別の友人が日本選手権を優勝し、殺意の波動に目覚めかけた小林さんがMCQを突破しました!!

コバゆいおめでとう!MCがんばって!

 

それでは小林さんの記事をお楽しみください。

 

どうもコバゆいです。
お久しぶりです。
最近年に一回しか勝てないので記事も年に一回となっております…。
結果を残せたので久々の記事となりました。拙い文章ですがよろしくお願い致します。

 

0.始めに
9月15日に岩手で行われた、MCQを突破することができました。使用デッキは青白コンです。

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リストは少し前の環境の青白をベースに調整を加えたものとなっております。
今回の記事は今シーズン、どのようにモダンというフォーマットと向き合い、MCQを廻っていたかの記事となります。
一応サイドプランだけは書きましたので記事の最後に乗せさせて頂きました。モダンシーズンも終わりを迎えますが、どこかで参考になれば幸いです。

 

1.グラインダーにとってのモダン

モダンシーズンはモダンGPがある年は二回、無い年は一回と定期的に気はするものの、グラインダーにとって悩みの種となるフォーマットです。モダンシーズンにいかにして打席に立つかはグラインダーに取って大きな課題となります。

 

・メタ上に存在するデッキの種類が多い
これはエターナルフォーマットなので当然でしょう。メタ上にかなりの数のデッキが存在しています。メタ上位のデッキへの対策は全フォーマットで必要ですが、モダンは使用率が低いデッキもそれなりに強くそれらの対策も強いられます。また、そういったデッキを持ち込んで来るプレイヤーほどやり込みが多く、対応を間違うと簡単に負けます。また、ぐるぐるストームの様な戦う上で、これまでのモダンの経験値が生かし難いデッキが突然登場することもあります。

 

・メタゲームの移り変わりが早い
膨大な選択肢があるモダンですが王者が王者であり続けることはほぼありません。直近の絶対王者ホガークは消えました。ホガークは禁止改定によるものでしたが、一年前のTier1デッキのスピリットはそうではありません。禁止改定により何かを失った訳ではなく、立ち位置が悪くなったというだけで追いやられてしまいました。

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トロンやバーンのように第一線で活躍し続ける例外ももちろん存在します。しかし、それらにも悪い立ち位置に追いやられた瞬間が明確に存在します。
渦まく知識と意志の力を正しく使う技術を応用させて戦い続けることがある程度許されるレガシーに比べ、モダンはシーズン中に覚えていく必要のある要素が多いのです。

 

・モダンだけをやりこんでいる、モダンに焦点を絞る強豪がいる
これが一番大きいのですが僕たちグラインダーはGPやMCQに合わせたフォーマットをプレイします。今年のGPを例にすると京都の前はスタンダードを、横浜の前はモダンを、千葉の前はリミテッドを。もちろん、合間のMCQもしっかり参加します。MOやアリーナのMCQだってあります。しかしモダンの競技シーンにはモダンの最前線だけを追い求めてプレイし続けるプレイヤーが少なからずいます。そんな彼らの技術や視点は膨大な練習量に裏付けられており、対戦する場合間違いなく苦戦を強いられます。

 

では、そんなモダン環境でどのように戦うか?僕が取る方法は2つ。モダンが強い人間に1から10まで聞く事得意なデッキで短期集中的に勝ちを目指す事です。今シーズン、前半は前者、後半は後者の方法を取りました。後者の方法で勝ちはしましたが、基本的には前者の方法をお勧めします。

 

2、ホガークの海を泳げ!

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モダンシーズンが始まると同時に、モダンが強い人間に1から10まで聞く事を実践しました。GP千葉の際もっとも今のモダンを知る男「木原さん」にMCQのデッキの相談をしたのです。この時点で僕のモダンの認識はホガークってカードが強いらしいってことくらい。「使いなれた青白に墓地対を増やして使おうかな」くらいに思っていました。木原さんの答えは「青白はノー、立ち位置が明確に悪い」とのことでした。青白を使い込んだであろう木原さんがノーということはノーなんだなと特に異論もなく、使わないことに決めました。


では王者ホガークは?Tier1デッキではあるも同型戦で腕の差がものすごく出るとのこと。ホガーク対策も厚くなることが予想され、僕にはお勧めしないとも言われました。


そしたら何を使えばいいんですか涙?と聞くと木原さんがMCで使用したモダン版キハラワークス(ドルイドコンボ)を勧められました

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早速MOでドルイドのカードを揃えました。余談ですが出産の殻が幅を利かせていた時から今までコーリング系のデッキで大会に出たことがありませんでした。しかし柏→仙台のMCQは一週間後。とにかくMOでリーグに潜り、気になるところを木原さんに聞きまくりました。一応形になったかなというところで最初のMCQです。

柏MCQ 0-3 ドロップ
目が腐るようなミスを連発。ジェスカイ隆盛コンボ戦は勝ちを二回も逃す有様です。色々課題が見つかったので、すぐに帰宅し翌日の仙台MCQに備えます。やはりリアルとMOでは感覚がかなり違うのも再実感しました。

 

仙台MCQ 3-3ドロップ 
ジャンド、赤フェニックス、青白コンに負けたものの、狙い通りホガークには2-0。飛び道具として入っているグリセルブランドを使用したプランの安定感が少し気になりグリーンカウントを少し変更する必要があると感じました。

柏→仙台の2連戦は、練習も足りておらず、プレイミスや腕前で落としたマッチが多く感じました。しかし、デッキの強さには確かなものを感じ、このデッキでMCQシーズンを走ることを決意。

 

石川MCQ 3-3ドロップ

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地獄の旅の果て石川MCQ、負けは親和、URフェニックス、バーン。リストは本当に納得のいくものでしたが、親和の急送と2Tフェニックス2体になすすべなくイカれました。同行者の松本さんが本MCQを突破し、悔しさと喜びが入り交じった複雑な気持ちで帰宅

この直後に禁止改定がありモダンシーズンはリセットされるのですが、ドルイドは負けても理由がはっきりしていて後につなげやすく、明日は勝てそうと思える良いデッキでした。クリック数が半端じゃなく、MOでの練習が大変なのはたまに傷ですが…。全てを教えてくださった木原さんに感謝です。

 

3.禁止改訂を越えて
シーズン途中、モダンから解放され、日本選手権に参加するも、祈り届かず9-4。決勝は熊谷さんと小林君と両方知り合いでした。またもや悔しさと喜びが入り交じった気持ちで帰宅。翌週のMCQで勝つことを強く決意しました。

 

肝心のモダンはと言えば石川MCQの直後に禁止改訂がありました。石鍛冶の神秘家の解禁信仰無き物あさり、甦る死滅都市、ホガーク禁止。アンフェアの王者ホガークとフェアの王者フェニックスが一気に退場。そして新たな軸の石鍛冶デッキが誕生しました。

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結果、モダンの世界ではトロンとバーンとウルザと石鍛冶が大流行。新環境、デッキが定まっていない時は動きがはっきりしているデッキが勝ちやすい日本書紀にも書いてあります。
それらのカウンターデッキとしてチームメンバーの棚橋さんが使っていたライブラリーアウトを考えていたのですが形がよくわからず一週間で仕上げるのは無理と判断。残された選択肢はトロンだけかと思っていたのですが、驚くほどカードを持っていませんでした。もう駄目だと思った時、押し付ける側ではないものの、動きの決まっている青白も同様に行けるのでは?と思い手に取りました。いつの時代も受ける方向で動きが定まっているのが青白コンです。また、同郷の友人がやり込んでいたので少し話を聞き、なんとなくひな形を作りました。


後はMOに籠り、環境に合わせた形を完成させました。
最初はバーンに強くするため石鍛冶の神秘家2枚、殴打頭蓋1枚の形を試していたのですが、これはリスクとリターンが合わずすぐに解雇。昔のレガシーの石鍛冶奇跡みたいなのをイメージしての採用でしたが、渦まく知識の無い石鍛冶デッキはOnoさんのいないOnogamesみたいなものでした。また、バーンとの相性は否定の力でかなり改善されました。
トロンへのカウンターデッキとしてのヴァラクートがかなり辛いのではないか?と思っていましたが、夢を引き裂く者、アショクが良い仕事をしてくれました。相性の逆転までとは言いませんが、大きく改善されました。トロンは否定の力が凄まじく間違いなく5分以上あるでしょう。
とはいえ青白はそこまで強いデッキではないことも分かりました。受けるデッキなのに安定しない、アドバンテージソースがPWしかないなどなど。
それでも直前のリーグは4-1を連打できるくらいには手応えがあり、上振れればなんとかなるでしょという気持ちで臨みました

 

岩手MCQ

参加者48人と想像より少ない人数での開催となりました。多くの関東勢が名古屋→大阪の連戦を選んだようです。4-1-1でスイスラウンドを突破し、念願の優勝!得意なデッキで短期集中的に勝ちを目指す事が出来たかなと思います。

 

5.制度の変更とモチベーション

現在MTGを取り巻く環境はアリーナの誕生やEスポーツ化などで激変しています
競技シーンだけを見ても、丁度一年前はプロツアーだったものがミシックチャンピオンになり、次回からは早くもプレイヤーツアーに変わろうとしています。一般プレイヤーである僕達にとってもそれらの大きな大会へ行くためのフローチャートがいまいち安定しないため大きな負担となっています。プロプレイヤークラブが無くなった時、今後の取り組み方など色々と考えてしまいました


そして、自分は影響を受けるほど勝っていないなと気づきました。そもそもプロプレイヤークラブの廃止で本当に影響を受けたのはシルバー以上のプレイヤーです。「従来」の制度であれば次の権利があった方々です。
であるならば、自分には大した関係はなかったと思うべきですし、実際不利益はほぼありませんでした。結論からいえばつべこべ言わずに上もめざし、目指せるものがある限り真摯に取り組むのが一番ということでした
また、いままでに参加したPTは人生の中でも本当に楽しいイベントでした。そこでまたプレイできるのは最高です。PTにも上振れで年に一回出られるか出られないかですが、コンスタントに参加できるように頑張って行きたいですね。


僕はグラインダーの継続を選択しましたが、MTGに対する取り組み方やモチベーションは千差万別。納得がいけばそれでいいと思います。自分はこのように考えて、できる限り頑張って遊んでいこうと思っています。仕事で時間が取りづらい時もありますが、近場のMCQと国内GPには極力参加し、余力があれば他の大会も出るなどの工夫をして取り組んでいければと思います。
なんか上手くまとまりませんでしたが、モダンシーズンを走り切った話とこれからについてでした。


オマケ
青白コンサイドボードガイド

 

サイドボーディングの指針は僧院の導師が効果的かどうかと薄氷の上を相手が割って来るかどうかです。前者はかなりのマッチでサイドインしますが竹槍系プランなのもしっかり自覚すること。極端に強くないマッチでは2ゲーム目に見せた場合3ゲーム目は枚数を調整したり、いっそのこと抜いてしまうなど臨機応変に対応しましょう。後者は負ける機転になるので割られる見込みがあるならなら基本的に抜くのですが除去の枚数には注意が必要です。一枚だけ残すことも多かったです。それではデッキごとに解説させていただきます。

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青白石鍛冶

サイドイン 僧院の導師×3 石のような静寂×2
サイドアウト 否定の力×1 ヴェンディリオン三人衆×1 至高の評決×1 論理の破れ目×1 機を見た援軍×1 

 

構造上有利なマッチです。抜くカードもそれなりに効果的ですが効果が限定的なものを散らして抜きます。ヴェンディリオン三人衆はこれらのカードの中でも強いのですが僧院の導師プランの時にかみ合わなかったりと、大きく勝ちにつながりにくいので減らします。

 

青白コン
サイドイン 僧院の導師×3 外科的摘出×1
サイドアウト 薄氷の上×2 嗜好の評決×1 機を見た援軍×1


機を見た援軍は仕事があるので抜くかは微妙です。
今回僕は同型にサイドボードを割いていないので僧院の導師にすべてを託します。
外科的摘出は相手が明らかに謎めいた命令を構えているターンに打つか瞬唱の魔導士に合わせます。ロングゲームになるので腐りません。

 

ウルザコン
サイドイン 石のような静寂×2 安らかな眠り×1 儀礼的拒否×2 僧院の導師×3 夢を引き裂く者、アショク×1
サイドアウト 薄氷の上×2 至高の評決×1 覆いを割く者、ナーセット×2 機を見た援軍×1 ヴェンディリオン三人衆×1 論理の破れ目×1


ウルザコンボはロングゲームに強いのですが、除去が薄いのでそこを突き、速やかに殴り切りましょう。対応力は高いですが動きが重い相手です。多少損をしながらでもこちらの驚異を定着させ相手の驚異を定着させないことが大事です。

 

ウルザトロン
サイドイン 石のような静寂×1 儀礼的拒否×2 僧院の導師×3 夢を引き裂く者、アショク×1 外科的摘出×1
サイドアウト 機を見た援軍×1 薄氷の上×2 至高の評決×2 流刑への道×3 呪文嵌め×1


ワームとぐろエンジンは精神を刻むもの、ジェイスと時を解す者、テフェリーで捌けますし、スラーグ牙は僧院の導師の敵じゃありません。夢を引き裂く者、アショクもカウンターのバックアップ前提ですが間に合います。

 

エルドラージトロン
サイドイン 僧院の導師×3 儀礼的拒否×2
サイドアウト 機を見た援軍×1 論理の破れ目×1 覆いを割く者、ナーセット×2 ヴェンディリオン三人衆×1


現実を砕く者のプレッシャーがある分純正トロンよりきついマッチアップです。僧院の導師で速やかに勝つことを目指します。


ジャンド
サイドイン 天界の粛清×2 安らかなる眠り×1 僧院の導師×3
サイドアウト 否定の力×2 薄氷の上×2 ヴェンディリオン3人衆×1 論理の破れ目×1


レンと6番の登場で少し不利なマッチアップとなってしまいました。正直、どのプランが正解か絞りきれていないです

 

バーン
サイドイン 天界の粛清×2 機を見た援軍×1
サイドアウト 至高の評決×2 ヴェンディリオン三人衆×1 


否定の力でかなり戦いやすくなりました。除去、カウンター、機を見た援軍で勝てます。

 

人間 
サイドイン 天界の粛清×2 僧院の導師×3 機を見た援軍×1 神の怒り×1
サイドアウト マナ漏出×1 否定の力×3 論理の破れ目×1 覆いを割く者、ナーセット×2


魂の洞窟があるのでカウンターを減らします。謎めいた命令フルタップからの僧院の導師パンチを決めろ!

 

死の影系デッキ
サイドイン 僧院の導師×2 天界の粛清×2
サイドアウト マナ漏出×1 否定の力×1 論理の破れ目×1 覆いを割く者、ナーセット×1


ゲームレンジを近づけるため僧院の導師は重ねずスマートに運用しましょう。

 

ヴァラクート
サイドイン 僧院の導師×3 外科的摘出×1 夢を引き裂く者、アショク×2 
サイドアウト 薄氷の上×2 機を見た援軍×1 至高の評決×2 時を解す者、テフェリー×1


トロンと同じで原始のタイタン以外のクリーチャーは僧院の導師の前には無力なので噴火をケアして盤面を作りましょう。ゆっくり土地を並べられてセットランドで負けが多いので廃墟の地は大切に。精神を刻むもの、ジェイスか僧院の導師で速やかに勝負を決めましょう!


以上になります。
ご意見質問はTwitterまでお待ちしています。
読んでくださりありがとうございました。

小林 友哉