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ALL WILL BE ONO.

The Finals 2018 優勝!!渡邉崇憲の「ごめんよ、まだ僕には帰れる所があるんだ。こんな嬉しいことはない。わかってくれるよね?Onoさんにはいつでも会いに行けるから。(激戦のア・キハバ・ラー)」

こんにちは!Onogamesです。

 

先週行われたThe Finals 2018にて渡邉さんが優勝という最高の結果を残しました。

 

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WotC公式より引用

渡邉さんおめでとうございます!!!

 

Onogamesとしても初めてのタイトルでもあり、彼の優勝にいまだに浮かれております。嬉しさを書き出すと止まりませんのでこの度は割愛させていただきます。

今回の記事は渡邉さんのThe Finals 2018レポートとなります。

 

記事の前に、折角なので今一度渡邉さんを紹介させてください。

渡邉さんはOnogamesの最初期メンバー4人のうちの一人で、チーム立ち上げの発案者でもあります。メンバー集めもほぼ1人で行い、Onogamesの発展に努めてくださりました。企画の立ち上げや、記事の校正などOnoさんが個人的に相談をすることも多いらしく、まさにチームのNo.2、右腕的な存在です。

 

MTGのプレイスタイルも独特なものがあり、「ストイックにMTGを楽しむ」と、ある種究極的なものを感じます。そのプレイスタイルからチームメイトが学ぶことろは多く、今回の結果はそれに拍車をかけることとなりました。

 

先輩から見ると人懐っこく、後輩から見ると頼りがいのあるパーフェクト超人っぷりは「人たらし」の表現がしっくり当てはまるでしょう。チーム外にも友人が多いのもうなずけます。

 

  MTGが強くなりたい、上手くなりたい

  MTGを楽しみたい、遊びたい

  だっけさ、皆でどう?

  

彼のMTGへの取り組み方はOnogamesの根幹となっております。強く楽しく、彼は生きるOnogamesなのです

 

カバレッジライター「渡邉さんはOnogamesではどのような存在ですか?」

T橋「ガヤですよ、ガヤ」

~決勝戦直前の風景

 

大分長くなりましたが、渡邉さんの記事をお楽しみください。

 

◆はじめに

 

こんにちは!渡邉です。

まず初めに、デッキ選択やサイドプランで助言をくれたチームメイトの皆さん、ラウンド中にも関わらず、快くサイドプランの相談に乗って頂いた高尾さん(ジョニーのお店)、並びに、会場及び各種SNSで応援、祝福のメッセージを頂いたみなさん、ありがとうございました!!

 

~それではいつものノリで~

 

Привет там! Ватанабэ из Оногамов!(こんにちは!Onogamesの渡邉です)

 

「GP静岡で輝かしい栄光を掴んだ勝利レポート!」と洒落込もうと企んでいたのですが、レガシーは初日6-2から2日目初戦負けの音速ドロップ。

 

スタンダードに滑り込み、11-4で終わるもオポ差で賞金を得られず、何とも不完全燃焼な結果に。

 

翌週のRPTQ(モダン)も1-2ドロップで終わり「あぁ、終わったんだ、2018年は、おれの平成は、終わったんだ・・・」としょんぼりしながら鈴池君(HareruyaHopes)と二人で銭湯に行き、これからのMTGに対する取り組み方について熱い議論を交わしていました。(明るい時間から飲酒が板あぁぁぁぁぁっ!!!)

 

自分が参加できる今年最後のイベントとしては「The Finals 2018」があるものの、スタンダードに自信はなく、今一つ上がらないモチベーション。

 

当時使っていたデッキは、GP静岡前からチームメイトと調整していた青黒ミッドレンジ。

 

本戦でも11-4とオリジナルデッキにしてはなかなか悪くない成績で、手ごたえを感じていました。

 

GP終了後も微調整を続けていたのですが、MOで3敗を繰り返し、いよいよ参加費も課金しないと払えなくなってしまい、僕たちの青黒ミッドレンジは座礁してしまいました。

 

そうは言っても残された時間はごく僅かなので、「やれることはやろう」とスマホを手に取りチームメイトに連絡を取るのです。

 

「スタンなんかいいデッキない?」

 

◆デッキ選択のプロセス

 

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環境トップメタのゴルガリミッドレンジが有力候補という結論に。

 

実際、GP静岡で棚橋さんもベスト8に入賞していますし、各種トーナメントでも好成績を残しているのは理解しています。

 

それでも、それでも、なんだか、好きになれなくて・・・。

 

理由として、ゴルガリミラーはゲームプランや、サイドプランで出し抜くのが難しいように感じたのが大きいと思います。

 

環境初期に回していたトリココントロールもあったのですが、PPTQに数回参加して「勝ち切るのが難しい」という印象があったのでこちらも落選。

 

あれこれ悩んでいる間に佐藤君(HareruyaHopes)から「WMCでChannelFireballが使っていた白単ビートダウンはどう?」と提案がありました。

 

 

「なんだかよさそう」第一印象は好感触でした。

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《ベナリア史/History of Benalia》は前から使ってみたかったのでMOでリストをコピーして競技リーグへ。

 

回している感触は良かったのですが、気になる点もちらほら。

 

  1. 1マナ域のカードが多く全体強化系のカードを引けないとパワー不足。 
  1. 《敬慕されるロクソドン/Venerated Loxodon》と《ベナリアの軍司令/Benalish Marshal》は嵌った時の攻撃力はすごいが、噛み合わなかった時のテンポロスもすごい。 
  1. 土地21枚+サイド1枚ではサイド後の《苦悩火/Banefire》と《実験の狂乱/Experimental Frenzy》がそこまで有効ではない。

 

などなど。

 

そこで白単系ビートダウンのリストを探していると、GP静岡で活躍した高尾さん原案のボロスアグロが!

 

  

こちらのリストを元に、MOの5-0リストを参考にして競技リーグを連打。

 

3-2を連打するも、カード選択やサイドプランでまだまだ伸び代があるように感じました。

 

やっと調整し甲斐のあるリストに巡り合えたのも束の間、もうほとんど残り時間はなく、2リーグ程度回して本戦の時間となりました。

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The Finals 2018 トップ8プレイヤーデッキリスト(スタンダード)|イベントカバレージ|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

 

◆The Finals 2018 本戦簡易レポート

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R1 トリコミッドレンジ ○○

1-1《善意の騎士/Knight of Grace》をブロッカーに立たされてしまいチャンプアタックを覚悟して6体でアタックするも《残骸の漂着/Settle the Wreckage》で盤面崩壊。しかし後続の《ボロスの挑戦者/Boros Challenger》のパンプ能力が止まらず勝ち。

 

R2 ゴルガリ ○○

 

R3 トリココントロールBigs 加藤さん) ○×○

3-3《正義の模範、オレリア/Aurelia, Exemplar of Justice》の「それが白であるなら警戒を持つ」を失念してコンバットをミスして1ターン相手に与えてしまうことに。結果的に有効牌を引かれませんでしたが、負けに繋がるミスでした。素直に緊張しました。

 

R4 白単アグロ ○○

《錆色翼の隼/Rustwing Falcon》や《癒し手の鷹/Healer's Hawk》まで採用していてかなり低マナ域でまとめられていました。回避+横並び+各種パンプアップで嵌まった時の爆発力はCFBの白単よりありそうに感じました。詳細なリストが気になります。

 

R5 ゴルガリ ○×○

 

R6 ゴルガリBigs カナ師匠) ×○○

毎回負けているのでちょっと苦手意識あります(だって負けるんだもん涙)

6-3相手が序盤黒マナしか出ない間にうまくライフを詰められて何とか最後まで繋がり勝ち。

 

R7 ID

 

R8 ID

 

6-0-2で3位通過!

 

QF セレズニア ○×○

 

SF トリココントロールBigs斉田さん)○×○

除去耐性のあるクリーチャーや、《ベナリア史/History of Benalia》《暴君への敵対者、アジャニ/Ajani, Adversary of Tyrants》のような軸の違う攻め方ができるので相手はかなり受け辛い印象でした。

 

F ボロスアグロ(HareruyaHopes 岡井さん)

 

優勝することができました!やったー!!

 

◆サイドボードプラン解説

 

  このサイドプランは、自分がMO競技リーグをやる中でメモしたインアウトをチームメイトに相談、実践してみて、いいのか悪いのか確信が持てないまま本戦に突撃し、途中途中で修正しながらもR3辺りに相談させていただいた高尾さんのアドバイスも参考にして作られています。

 

ただ、リストの細部が原案と違っていたりして高尾さんのサイドプランをそっくり真似することはできなかったので、自分のアドリブも過分に含まれています。

 

要するに、まだまだ改善の余地がありそうなので参考程度に見てください。

 

合わせて目指すべきゲームプランをショート、ミドル、ロングで示します。当然、体感です。

 

・イゼットスペル

Out

3《軍団の上陸/Legion's Landing》

3《追われる証人/Hunted Witness》

3《英雄的援軍/Heroic Reinforcements》

In

3《苦悩火/Banefire》

3《実験の狂乱/Experimental Frenzy》

1《溶岩コイル/Lava Coil》

2《一斉検挙/Citywide Bust》

 

ゲームプラン:ミドル

 

2~3枚の《焦熱の連続砲撃/Fiery Cannonade》が入ってくるので展開によっては厳しい戦いになります。構成上相手も生物を出すターンが発生するので、可能な限り召喚酔いが解ける前に処理したいです。

《潜水/Dive Down》はどうしようもないですが《呪文貫き/Spell Pierce》は意識すれば多少ケアできるので忘れないように。《一斉検挙/Citywide Bust》は1:2を取ろうとかイヤらしいこと考えて温存すると大体ひどい目にあいます(あいました)。3マナの《溶岩コイル/Lava Coil》みたいなものです。

入れているカード的にはロングゲームもいけそうなのですが、大体《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》も残っているので長引くのは負け筋が増えるだけだと思います。展開するのか、除去するのかはたまた温存するのか、と3T目以降は裏目のある選択を連続で強いられます。

 

・セレズニア

Out

2《英雄的援軍/Heroic Reinforcements》

4《アダントの先兵/Adanto Vanguard》

In

2《焦熱の連続砲撃/Fiery Cannonade》

3《トカートリの儀仗兵/Tocatli Honor Guard》

1《溶岩コイル/Lava Coil》

 

ゲームプラン:ショート

 

構造上不利です。こちらの大半のカードの賞味期限が短いので、受けに回った時点で負けです。多少不利な交換でも無理やり攻めを継続しましょう。出来たら勝てるかもしれないし、出来なければ負けるだけなので。

《アダントの先兵/Adanto Vanguard》は1/1トークンの前に起動コストが高くつくので複数回起動するのは難しいです。《英雄的援軍/Heroic Reinforcements》は思ったより強かったので、もう少し残してもいいかもしれません。ロングゲームをみて《実験の狂乱/Experimental Frenzy》を投入するプランも試しましたが、《焦熱の連続砲撃/Fiery Cannonade》を増量しないと盤面が持たないですね。《秋の騎士/Knight of Autumn》も入ってくるのであんまりお勧めのプランではありませんが。

 

・トリココントロール

Out

4《軍団の上陸/Legion's Landing》

3《英雄的援軍/Heroic Reinforcements》

1《溶岩コイル/Lava Coil》

In

3《苦悩火/Banefire》

3《実験の狂乱/Experimental Frenzy》

2《一斉検挙/Citywide Bust》

 

ゲームプラン:ミドル~ロング

 

前に書いた通り比較的有利にゲームを展開できると思います。《宝物の地図/Treasure Map》が採用されているタイプだと、反転後に複数回動かれて盤面を捌かれたりするので《議事会の裁き/Conclave Tribunal》で処理するのか、割り切ってフィニッシャーまで取っておくのかは、悩ましいところだと思います。

ここ最近は《残骸の漂着/Settle the Wreckage》が2枚程度メインから採用されているリストも見るので、調子に乗るのはやめましょう(調子に乗りました)。

 

・ゴルガリ

Out

3《英雄的援軍/Heroic Reinforcements》

4《不屈の護衛/Dauntless Bodyguard》

4《議事会の裁き/Conclave Tribunal》

In

1《暴君への敵対者、アジャニ/Ajani, Adversary of Tyrants》

3《実験の狂乱/Experimental Frenzy》

2《一斉検挙/Citywide Bust》

1《溶岩コイル/Lava Coil》

3《トカートリの儀仗兵/Tocatli Honor Guard》

 

ゲームプラン:ミドル

 

全体除去、優秀な生物、ライフ回復と環境トップに君臨するゴルガリは白系アグロの鬼門です。序盤~中盤にかけて盤面を作り、相手の除去+ブロッカーと交換しながら相手が処理落ちするのを狙う形になると思います。

ゲームを決めるのは4マナ域のカードになりがちですが、序盤の展開ありきなので、重いカードしかないor受けに回りそうなハンドはマリガンしてもいいと思います。ぬるいハンドをキープすると、マナクリ経由で後手に回る場合も十分あるので(お察し)。

 

主要なサイドプランは以上になります。

 

上記以外のデッキに対しては、似たようなサイドプランを応用して先手後手によって数枚変えるような形になると思います。

 

折角大きい大会で優勝しましたので、いろいろ書いてみようと思いましたがちょっと長くなりましたね。

 

1月にはラヴニカの献身も発売され、スタンダードの環境は大きく変わるでしょう。

 

ですので、今回のサイドボードの話はすぐに陳腐化します。

 

このプランが正しいとか間違っているとかではなく「どうしてそうしたのか?どんなゲームプランを想定してサイドボードをしているのか?」みたいな部分を自分なりに伝えられたらと思います。

  

◆最後に

 

個人的な話ですが、2017年はGP静岡でベスト8に入り、PTにも参加できて中々満足のできる1年でした。

 

その調子で今年も!と意気込んだ2018年。

 

意気込みとは裏腹にGPは初日落ちの連続、RPTQは参加するごとに成績が悪くなり、ラストシーズンのPPTQは、仕事の都合でほとんど参加できずと散々でした。

 

それでも、マジックフェスタin仙台でうっかり取れた権利が、まさかこんな形で終わるとは夢にも思いませんでした。

onogames.hatenablog.com

散々でした、とは言ったものの、あそこで権利を取れなければ何も始まらなかったし、ちゃんとPPTQを抜けられなかったらRPTQで苦しむことも出来なかったのかと思うと、言うほど散々ではなかったのかもしれません。

 

なにはともあれ、2018年、最後に勝てて本当に良かったです!

 

The Finalsは、参加者のレベルも密度も普段の大会に比べて格段と高いですが、その分賞品も豪華ですし、スタンダードはカードプールが決して広くはないので誰にでもジャイアントキリングのチャンスがあると思います!

 

もし、この記事を読んで「来年のFinalsは自分も!」と感じた人がいたなら幸いです。

 

それでは、これ以上グダグダ書くともう何の話だか分からなくなりそうなので、この辺りで締めさせていただきたいと思います。

 

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それではみなさん、来年も楽しくマジックしましょう!よいお年を!!

 

渡邉 崇憲