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ALL WILL BE ONO.

おじさんたちの同窓会!?なにそれ!?棚橋 雅康の「ブロック・パーティで遊ぼう!」

◇はじめに

皆様こんにちは、Onogamesの棚橋です。

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 先日の久保君の記事、かなりの反響でしたね。僕もメンタルはそんなに強い方ではないので、「負けるのが嫌だからマジックをやらない」っていう気持ちは非常によくわかります。

 日曜日に大会に出てボロ負けしての精神状態で、翌月曜日から一週間仕事しろとか言われたら発狂モノですからね。

 トーナメントシーンをひたすら追いかけるのは体力的にも金銭的にも大きく疲弊します。MTGをプレイする事が義務化してしまい、MTGを心の底から楽しめなくなってしまうことも有ります。そんな時僕はカジュアルフォーマットをプレイして精神の安定を図ることにしています。

 それが今回紹介するブロック・パーティです。

 

ブロック・パーティ - MTG Wiki

 

 この「ブロック・パーティ」ですが、新潟の一部地域で大ブームとなっております。柏崎市にある「ウカツの森」というショップでは3か月に1回、ブロック・パーティの大会が開催されています。ブロック・パーティMTGの全情熱を注いでいるマニアもいるくらいです(笑)

 

そんなブロック・パーティの魅力とはいったい何なのか?

 

 これは個人個人で答えが変わって来るかと思います。私の場合は「昔使い込んだ思い入れのあるカードや、当時使えなかった憧れのカードをこの機会に思う存分使いたい」という気持ちを十分に満たしてくれるところかと思います。要するにおじさん達の同窓会みたいなものです。

 

 この記事を読んでブロック・パーティの魅力をおのおので感じていただけたら幸いです。

 

 

ブロック・パーティの紹介

 おじさんたちの同窓会

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 このデッキはインベイジョン・ブロック構築のデッキです。

 インベイジョンが発売されたのが2001年なので、もう20年近くも前の話になるのですね。マジックプレーヤー同士で飲みに行くと、このあたりの昔話が必ずと言って良いほど出てきます。心当たりのある方も多いのではないでしょうか。

 

 昔のセットだけあって昨今のカードと比較してしまうとカードパワーは全体的に低いですが、ブロック・パーティでは結構良い勝負ができます。実際、過去の大会結果を見ると意外にも古いブロックのデッキが勝っていることも多いです。

 

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 インベイジョンやオデッセイが発売された当時は、全国的にMTGが流行っていた記憶があります。大会を開けば新潟の地方都市でも100人以上集まった事もありました。MTG復帰勢と話をすると、この頃に少し遊んでいたというプレイヤーは非常に多く見受けられます。

 大会参加者のデッキ分布を見るとインベイジョン・オデッセイは毎回上位に位置しています。

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 当時学生だった頃は《吸収/Absorb》や《ウルザの激怒/Urza's Rage》、《獣群の呼び声/Call of the Herd》といった高額カードは少ないお小遣いをやりくりして買ったものでしたが、ローテーションやカードパワーのインフレにより先述のカード達の価格は暴落、ワンコインもしない価格で買えることが多いです。デッキを1から組んだとしても今なら3000円くらいで揃えられるのではないでしょうか?

 

若手の参入

 「おじたちの同窓会」そんな和気あいあいとしたブロック・パーティでしたが、霊気紛争がリリースされた後、地獄の環境へと変貌します。

 

カラデシュブロックがぶっ壊れブロックと化したのです。

 

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 《守護フェリダー/Felidar Guardian》、《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》、《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》といったスタンダードを追われたカードがすべて使えるカードプールはもはや無法地帯、これらを全部採用したトッピング全部乗せの様なデッキが猛威を振るい、2大会連続で参加者の4割がカラデシュブロックを選択するという事態が起こりました。

 この状況は「おじ達の同窓会」には相応しくないという事で、スタンダードで禁止されたカードはブロック・パーティにおいても禁止されるという特別ルールが追加されました。

 今回の禁止改定は、おじさんプレイヤーの多い新潟県での採用ですので、コミュニティの年齢の分布によってはまた違った改定があるかもしれません。カジュアルフォーマットなので、禁止カードなどのローカルルールを主催者判断で決めてもいいですね。

 

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ほんそれ・・・。

 

◇大会レポート

 さて、先日は何度目かのブロック・パーティの大会があったので、僕も参加してきました。ここからは対戦レポートも織り交ぜながら、ブロック・パーティ特有の変な噛み合いなどを紹介したいと思います。

 

 今回僕が使ったのは「時のらせん」ブロックの青黒t赤コントロールです。

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 ブロック構築で行われたプロツアー横浜の優勝デッキを参考にしています。元のレシピをそのまま使ってもよいのですが、何に当たるかわからない環境のため、受けの広いカードを散らす形にしました。

 デッキ自体には思い入れはないのですが、《永劫の年代史家/Aeon Chronicler》と《ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir》というカードは好きなので、久々に使ってみようかなと思って選択しました。

 

 大会は14人の4回戦。いつもだったらもう少し多いのですが、今回は少なめでした。5回戦を戦いたかったです。

 

R1 インベイジョン SSS ×○×

 

冒頭の写真のデッキです。

 

 除去を《滅び/Damnation》に依存しているところを突かれ、《翻弄する魔道士/Meddling Mage》にサンドバッグにされました。《滅び/Damnation》を抱えたまま死亡。モダン等であれば除去を散らしてかわすのですが、ブロック構築故やむなしですね・・・。

 

R2 ミラディンの傷跡 赤茶単 ○×○

 

 赤茶単といえば大暴れしたウルザブロックというイメージが強いですが、今回の対戦はミラディンの傷跡ブロックです。

 このくらいのが優しいです。とは言え、G2は先手3t目《槌のコス/Koth of the Hammer》に対して何もできず負けました。昔のカードはPWに触りにくいため、ジェネレーションギャップを感じずにはいられませんでした。

 

R3 モダンマスターズ2・3 URコントロール ×○○

 

 ウカツの森特別ルールで、モダンマスターズと基本セットは任意の2セットを選んで構築しても良い事になっております。

 モダンマスターズを2セット使えると《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》、《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》、《謎めいた命令/Cryptic Command》、《稲妻/Lightning Bolt》といったカードに加えて、マナベースもフェッチランド、ギルド門、未開地などあるため結構強いデッキが組め、双子コンボなんかもほぼそのままの形で組めたりもします。

 

 試合の方は《永劫の年代史家/Aeon Chronicler》を待機するだけのゲームでした。デッキ相性的に待機というシステムが強すぎました笑

 

 余談ですが、基本セットでリバイズドと第4版を選択すると《黒の万力/Black Vise》、《太陽の指輪/Sol Ring》、《精神錯乱/Mind Twist》を4枚ずつ使う事ができます。以前、実際使った人がいましたが、2度目はなかったですね。大人なので空気を読んだのでしょう。

 

R4 インベイジョン BBB ○○

 

 またまたインベイジョンです。皆好きですね。

 《カヴーのタイタン/Kavu Titan》というカードを出されて思い出したのですが、僕は当時、どんな状況でも必ずキッカーを払って5マナ5/5トランプルとしてプレイしていました。

 そしたらある日、大会で2t目に《カヴーのタイタン/Kavu Titan》を2マナでプレイされ、そこからテンポ良く攻められて負けてしまい、

「カヴーのタイタンは2マナで出してもいいんだ!」

 と気づかされた事があります。

 それ以来《カヴーのタイタン/Kavu Titan》は僕の中で、使用者の実力を測るバロメーターになったのでした。

  

結果は3-1

 

 この日の優勝はR1で当たったSSSでした。※記事冒頭の写真のデッキ

 会場には色々なデッキが居て、ラウンドの合間に他の対戦を見ていても懐かしい気持ちになれ、有意義な一日だったなと感じました。たまにはこういうマジックもいいな、としみじみ思いました。

 

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 MTGは日々新しいセットが発売され、スタンダードシーンは常に目まぐるしく回っています。そのままストレージの肥やしになってしまうカードも沢山あるのではないでしょうか?

 

 MTGは一生ものの趣味にできる素晴らしいゲームだと思います。

 だからこそ、時には立ち止まって後ろを振り返り、今まで使わなかったカード達を手に取ってみるのも良いのではないでしょうか?

 この記事を読んで、ブロック・パーティに興味を持っていただき、開催を考えていただける方や、デッキを組んでみようという方が少しでもいらっしゃれば幸いです。

 

それではまたどこかで。ブロック・パーティの会場で対戦する事がありましたら、その時はよろしくお願いいたします。

 

棚橋 雅康

 

 懐かしいデッキ達

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